薬害エイズ訴訟で最後に残っていた原告の男性が16日、東京地裁(生野考司裁判長)で国、製薬会社と和解した。一連の訴訟は、1989年の最初の提訴から22年を経てすべて終結した。 和解は、国と製薬会社5社(田辺三菱製薬、バイエル薬品、日本臓器製薬、バクスター、化学及血清療法研究所)が計2800万円を支払う内容。この男性は、非加熱血液製剤でエイズウイルス(HIV)に感染し、2008年に損害賠償を求めて提訴していた。 厚生労働省医薬品副作用被害対策室によると、この男性を含めてこれまで和解が成立したのは1387人。同対策室は「引き続き医薬品の安全向上などに取り組む」としている。