事例ベース推論(じれいベースすいろん、英: Case-based reasoning、CBR)は、過去の類似問題の解法に基づいて類推して新たな問題を解く推論の手法またはその過程である。自動車整備士が以前にいじったことがある自動車の似たような故障を思い出してエンジンの修理をするのは、一種の事例ベース推論である。弁護士が裁判で判例に基づく主張を展開するのも、一種の事例ベース推論である。技術者が自然界にあるものを模倣するのも(生体工学)、自然を問題解決のデータベースとしていると見ることができる。事例ベース推論は類推を突き詰めた例と言える。 事例ベース推論は自動推論の強力な手法というだけではなく、人間が日々の問題解決のために広く行っていることである。この考え方を推し進めると、全ての推論は過去の事例に基づいているとも言える。これは、認知科学のプロトタイプ理論の考え方である。 プロセス[編集] 事例ベ