典拠データの現状と将来:書誌調整連絡会議<報告> 国立国会図書館収集書誌部収集・書誌調整課・小野塚由希子(おのづかゆきこ) 2025年3月18日、国立国会図書館(NDL)は、令和6年度書誌調整連絡会議(E2697ほか参照)をオンラインで開催した。全国書誌をテーマとした令和5年度の会議では、全国書誌サービスにおける典拠コントロールの重要性について意見が多く挙がった。これを受け、今回は、「典拠データの現状と将来」をテーマとして取り上げた。 最初に、日本女子大学准教授の木村麻衣子氏から、「典拠データの動向,課題と展望」と題して報告があった。典拠コントロール作業は目録作業の中に明確に位置付けられてこなかったが、典拠データ作成だけでなく、典拠データと書誌データのリンク形成、典拠データの更新・維持管理を含むものと考えるのが妥当との見解が示された。また、現在の典拠データ作成作業の核心は、主題分析と、国際
