「でも私は、あらゆる社会科学者、あらゆるジャーナリストや評論家、労働組合や各種傾向の政治に参加する活動家たち、そして特にあらゆる市民たちは、お金やその計測、それを取り巻く事実とその歴史に、真剣に興味を抱くべきだと思うのだ。お金を大量に持つ人々は、必ず自分の利益をしっかり守ろうとする。数字との取り組みを拒絶したところで、それが最も恵まれない人の利益にかなうことなど、まずありえないのだ。」(トマ・ピケティ『21世紀の資本』おわりに、から引用) 岡直樹さん(前国税庁国際課税分析官)の好評連載「ピケティと同じ手法で『日本の富』を分析してみた!」の最終回は、Bottom50%問題を取り上げる。税務データによれば、日本のBottom50%の所得シェアは30%弱であり、シェア15%以下の米国の2倍だ。しかしながら、データからは1990年代後半に転換点を迎えたと分析する。 「ガリア全体は、三つの部分に分か