書籍に関するtukirouのブックマーク (12)

  • 「世界文学」の日本代表が夏目漱石ではなく樋口一葉である理由

    世界文学全集を編むなら、日本代表は誰になる? 漱石? 春樹? 今なら葉子? 審査は、世界選手権の予選のようになるのだろうか。投票で一定の評価を得た著者なり作品が、トーナメントを勝ち抜いて、これぞ日本代表としてエントリーするのだろうか。 スポーツならいざ知らず、残念ながら、文学だと違う。春樹や葉子ならまだしも、夏目漱石は予選落ちである。 なぜか? 『「世界文学」はつくられる』に、その理由がある。近代日語の礎を築いたことで誉れ高い漱石でも、世界的に見た場合、西洋文学のコピーとして低く評価されているという。 「世界文学」での漱石 『坊ちゃん』『』が有名だし、教科書で『こころ』を読んだ人もいるだろう。何と言っても千円札の顔だから、諭吉よりは見慣れている。やたら有難がる人もいるのは、ザイアンス単純接触効果じゃね? と思うのだが、彼の造語とされる「沢山」「反射」「価値」「電力」は、人口に膾炙してい

    「世界文学」の日本代表が夏目漱石ではなく樋口一葉である理由
  • 新左翼と科学哲学を好きな人に『三体』を全力でオススメする

    おい、そこのお前!あさま山荘事件が大好きすぎてカップヌードルう度に機動隊の気持ちになっているお前!なおかつ伊勢×戸田か戸田×伊勢かで議論したいが相手がいないお前!お前だ!お前に向かって俺は今書いてる! 『三体』だ!『三体』を買って読め!せめてKindleで無料サンプルは落とせ!BGMはRHYMESTERのThe X-Dayを無限リピートだ! よし、Kindleの無料サンプルは読んだか?読んでないよな。面倒くさいもんな。あんくらいWeb上で読めるようにしといてほしいよな。まあいい、せめてSpotifyでRHYMESTERのThe X-Dayをリピート状態にして以下の文章を読め! 『三体』は最高だ!一般的なあらすじは「文革で物理学者の父を失った娘が云々」などとぬかしているが、無料サンプルで読めるその描写が最高であることはまったく紹介されていない。引用するぞ。 シュプレヒコールがおさまるのを待

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  •  「ねずみに支配された島」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    ねずみに支配された島 作者: ウィリアムソウルゼンバーグ,William Stolzenburg,野中香方子出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2014/06/13メディア: 単行この商品を含むブログ (12件) を見る 書は「捕者なき世界」でトッププレデターが消えた生態系がどんなに無惨な姿になるかを描いたサイエンスライター,ウィリアム・ソウルゼンバーグによる著作の第2弾.今回は外来進入生物そのなかでも特にネズミ類によって絶滅に瀕する(鳥類を中心とする)島の生物と,その救出作戦が描かれる.原題は「Rat Island」 捕者のいない島の固有生物は,それへの対抗進化を経ていないために,大陸で進化した優れた捕者が一旦侵入するとあっという間に絶滅の危機に追い込まれる.このことはある程度生態学や保全に関心があればある意味では常識的な知識であり,マングースにより絶滅の危機に追い込まれるヤ

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  •  「アニマルスピリット」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    アニマルスピリット―人間の心理がマクロ経済を動かす 作者: ジョージ・アカロフ,ロバート・シラー出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2014/01/17メディア: Kindle版この商品を含むブログ (2件) を見る 書はアメリカの著名な経済学者,アカロフとシラーによる一般向けの経済学の解説書である.ジョージ・アカロフは,中古車市場におけるレモン問題で,情報の非対称が効率的な市場を阻害することを示したたことで有名であり,またロバート・シラーは行動経済学にも造詣があり,ITバブルやサブプライムに警鐘を鳴らしたとされ,ともにノーベル経済学賞を受賞している. 書の基的な主張は,これまで主流の経済学はきちんと計測できない,あるいはモデルに入れ込む方法がわからないなどの理由により,ケインズが洞察していたアニマルスピリット*1がマクロ経済において示す役割を無視してきたが,それは間違った態

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  • 世界との関わり方が変わる10冊 #2014 - RyoAnna

    優れたには、世界との関わり方を変える力がある。流行を追うのではなく、物事の質をつかむことができる。読み終えると世界の見方が変わり、目の前に道が開ける。そんなに出会うと、自分の可能性が広がることを感じる。 今回は、数学・科学・デザイン・文章など、様々なジャンルの名著を紹介したい。 数学 世界を変えた17の方程式 作者: イアン・スチュアート,Ian Stewart,水谷淳出版社/メーカー: SBクリエイティブ発売日: 2013/03/20メディア: 単行この商品を含むブログ (6件) を見る 普段は意識していないが、私たちの身の回りは方程式で満ちあふれている。インターネット、GPS、電子レンジ、高層建造物、金融、そして核爆弾まで。科学技術は、自然の中に隠れているパターンを解明することで発展してきた。書は方程式にまつわる正と負の側面を、ドラマチックに丁寧に教えてくれる。 ➤ 世界

    世界との関わり方が変わる10冊 #2014 - RyoAnna
  • フィッシュ『知覚の哲学入門』のクオリア説のあたり - うつし世はゆめ / 夜のゆめもゆめ

    知覚の哲学入門 待望の知覚の哲学の教科書が翻訳された。 とりあえず読んだんだけど、思ったより難しく、流し読みだけでは未消化だった。 とりあえず最初読んでよくわからなかったあたりを整理していこう。 3章副詞説のところで、クオリア説に親和的な副詞説と、そうではない副詞説があるという話が出てくる。ここは結構難しく、最初読んだときはちんぷんかんぷんだった。まず、クオリア説自体がどういう立場かわかりにくい上に、現象的性格と現前的性格の区別も難しい。 なんでこの箇所が難しいかというと、普通クオリアは「赤さの感じ」みたいなものだと説明されるけど、このの説明では赤さの感じという言葉が出てこないのもある。 まず、以下の二つが区別されている(pp. 26-27)。 現前的性格[presentational character] 知覚ないし内観において私たちが気づく[aware]もの。クオリア説の支持者が「ク

    フィッシュ『知覚の哲学入門』のクオリア説のあたり - うつし世はゆめ / 夜のゆめもゆめ
  • 「安倍晴明伝説 (ちくま新書)」諏訪 春雄 著

    陰陽師安倍晴明というと、様々な伝説に彩られた日史上のスターの一人である。死後の平安時代後期から様々な伝承が語られ始め、現代でも小説映画、マンガなど様々な創作作品に登場して人を魅きつけている。僕は丁度世代的に八十年代後半、荒俣宏の「帝都物語」で知り夢枕獏の「陰陽師」や菊池秀行作品など伝記小説で認識した感じだ。 実在の安倍晴明は様々な伝承や創作で語られるような呪術妖術に長けた超能力者ではなく、地味な、しかし政治力に長けた遅咲きの官僚である。平安時代、中国から伝わった陰陽五行思想や道教・密教、修験道などを総合して登場した陰陽道を統括する部署として陰陽寮という組織があった。晴明も陰陽寮に所属していたが陰陽道の能力的にもそれほど秀でていたわけではなく、長らく出世コースから外れていたらしい。彼が歴史の表舞台に登場するのは四十代に入ってからで、丁度藤原道長が権力を掌握していく過程で藤原氏や花山・一条

    「安倍晴明伝説 (ちくま新書)」諏訪 春雄 著
    tukirou
    tukirou 2014/09/15
    夢枕獏の陰陽師における安部晴明&博雅コンビの描き方がかなり好きだったけど、まあ、現実はそんなもんだよな……w
  • ガザニガ『脳のなかの倫理』を読む……? - 関内関外日記

    脳のなかの倫理―脳倫理学序説 作者: マイケル・S.ガザニガ,Michael S. Gazzaniga,梶山あゆみ出版社/メーカー: 紀伊國屋書店発売日: 2006/02/01メディア: 単行購入: 2人 クリック: 46回この商品を含むブログ (35件) を見る ……そこで解釈装置は、「左腕が動いていないのが見える」という事実と「それが損傷しているとは判断できない」というふたつの事実を矛盾なく取り込める信念を作る必要に迫られる。だから患者に、腕はどうしたのか、なぜ動かないのかと尋ねると「その腕は私のじゃない」とか「動かしたくないだけなんだ」といった返事が返ってくる。解釈装置が受け取った情報をもとにすれば、それが理にかなった結論なのである。 マイケル・S・ガザニガ『脳の中の倫理 脳倫理学序説』を読む - 関内関外日記(跡地) ……そこでおれに、一回読んだじゃないか、なぜもう一回借りたん

    ガザニガ『脳のなかの倫理』を読む……? - 関内関外日記
  • 『心を生み出す遺伝子』を読んだ……か? - 関内関外日記

    心を生みだす遺伝子 (岩波現代文庫) 作者: ゲアリー・マーカス,大隅典子出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2010/02/17メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 21回この商品を含むブログ (8件) を見る ミツバチが太陽をガイドとして使うための複雑な神経回路はもって生まれたものであるが、これは遺伝子が環境に勝る(あるいはその逆)というわけではない。そうではなく、遺伝子は特定の環境をその生き物が賢く利用することを可能にしているのである。学習は生得性の対極にあるのではなく、生得性がもたらす最も重要な産物の一つである。 「生まれつき」であることは、柔軟性がないという意味ではない。経験に先立って構成されている、という意味なのだ。可塑性から言えることは、胎児が脳の初期の構造を作る際に経験が必要であるということではなく、むしろ、初期の構造はその後経験に応じて変化しうるということである。

    『心を生み出す遺伝子』を読んだ……か? - 関内関外日記
  • 年取って学んでも意味ないとも思うけど、学ばないと社会の害になりかねない。そこでお勧めの三冊なども。: 極東ブログ

    先日、ぼやっとツイートしたのだが、「年取って学んでも意味ないとも思うけど、学ばないと社会の害になりかねない」ということ。あとからぼんやりいろいろと考えた。 まず、ネット的な文脈で言うと、誰かを批判するという意図はまるでない。つまり、あいつは年取って学んでないから社会の害だとか非難・糾弾する気はない。なにより、自分について思うことだ。 もうちょっと言うと、僕なんかもいろいろや雑誌を読んだり、英語のサイトとか読んだりしているけど、基、知的関心からで、さほど「学ぶ」という意識があるわけでもない。気になることは調べるかな、というくらいだ。ただ、その調べるかな、ということが普通の知的関心で済む範囲をちょっと超えるあたりで、「学ぶ」という感覚が起きる。普通に、高校生が「生物」や「地理」を学ぶというくらいの感覚だが。 そこで、じゃあ、実際にそうして「学ぶ」ということをして、社会の害になるのを若干免れ

  •  「自然を名づける」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    自然を名づける―なぜ生物分類では直感と科学が衝突するのか 作者: キャロル・キサク・ヨーン,三中信宏,野中香方子出版社/メーカー: エヌティティ出版発売日: 2013/08/28メディア: 単行(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る 書はアメリカで活躍するサイエンスライター,キャロル・キサク・ヨーンによるヒトの生得的認知傾向としての「分類する心」と,生物分類学の関わりを扱った一冊.原題は「Naming Nature: The Clash Between Instinct and Science」.後半にはかつて1980年代に燃えさかった生物分類学論争が取り上げられていて,そこも読みどころに一つになっている.なおこの後半部分はこの大論争の直接の目撃者(かつ参加者)でもある三中信宏が邦訳を担当している. 第1章には前書き的に著者の書を執筆するに至った経緯が書かれている.著者は元々生物

     「自然を名づける」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
  • ニセ科学を検証する一冊「謎解き 超科学」が発売されます - とラねこ日誌

    彩図社から、『謎解き 超科学』というが10月25日頃発売されます。 価格は1400円+税で、全国書店及び一部コンビニエンスストアでも販売されます。 こちらの表紙を目印に、見かけたら是非手にとってやって下さい。 ■どうしてどらが宣伝? ニセ科学問題を憂うから、みたいな立派な心がけではなくて、今回取り扱う31項目の超科学(に於けるニセ科学の表現)のウチ4項目の執筆をどらねこに担当させてくださいましたので、渾身のチカラを込めて(込めたから内容の良さを保証するモノでは無いが)書かせて頂きました。 内容はこのブログの愛読者の方にはおなじみのものですが、過去記事の焼き直しなどではなく、新たに調査しなおし、背景なども存じ上げない方を想定したものとしたつもりです。ニセ科学は社会のリソースを奪うだけでなく、社会的弱者をい物にするものも存在します。そうしたものが実態を認識されないまま広がってしまう事を放

    ニセ科学を検証する一冊「謎解き 超科学」が発売されます - とラねこ日誌
    tukirou
    tukirou 2013/10/10
    これは面白そう。
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