※ 本論は12月9日に開催されたゲンロンカフェのトークイベント「伊藤剛×斎藤環×さやわか 『鬼滅の刃』と少年マンガの新情勢」で述べたいくつかの論点の備忘録として書かれた。ネタバレについては一切配慮をしていないので、原作未読・アニメ未見の方には注意を促しておく。 「鬼滅の刃」のわかりやすさ 「鬼滅の刃」(以下「鬼滅」)が空前のブームを巻き起こしている。アニメ「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」は公開三日目にして興行収入48億円という空前の記録を樹立し、12月12日までの興行収入が299億2千万円、観客動員数が2152万人に達した。国内興収記録歴代1位の「千と千尋の神隠し」を抜くのももはや時間の問題であろう。原作漫画はさきごろ最終巻となる23巻が発売されて全巻の売り上げが1億2000万部を越え、11月30日発表の「オリコン年間コミックランキング 2020 単巻別」では、史上初の「1位~22位独占」
高円寺にビリヤニをメインにした新店が誕生! ガチなカレー好きの割合が日本有数で高い街、そしてどことなくインドの気配や空気を感じさせてくれる街、なんて私が勝手に思っている高円寺。そこの高架下に2020年3月、「エリックサウス 高円寺カレー&ビリヤニセンター」がオープンした。 エリックサウスといえば、南インドの本格カレーやミールス(定食)が食べられる人気の飲食店グループ。各店でメニューの一つとしてビリヤニを用意しているが、この新店舗ではカレーと同格の扱いでビリヤニを看板に掲げているのだ。 駅の改札からすぐ、高架の南側にあります。 昼間のチョイ飲みにも良さそうな店。 ……ところでビリヤニってなんだっけ? ということで話を伺ったのは、エリックサウスのメニュー開発を担当しているイナダシュンスケさん。外食産業に関する新書やカレーレシピ本を執筆し、当サイトでもライターとして活躍する話題の人である。 ――
異色のヒロイン「竈門禰豆子」 10月に全国の映画館で上映が始まった『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』は、空前の大ヒットとなり、入場者・興行実績の新記録に迫る勢いだ。原作漫画も12月4日に最終巻、第23巻が発売され、395万部という初版部数や、全国紙の朝刊への大規模な広告出稿など話題が尽きない。 コロナで明け暮れた2020年において、数少ない明るい話題になったことから、関連グッズや“聖地巡礼”も活況を呈し、ストーリーに対する“深読み”も盛り上がっている。 そんななか、本作の主人公のひとりで、人気投票でもつねに上位に位置づけられる人物について、まだ論じられていない観点からここでは迫ってみたい。 取り上げるのは竈門禰豆子(かまどねずこ)。彼女はなぜ「竹」をくわえているのかという素朴な疑問を解き明かしたいと思うのである。 日本人にとって〈竹〉は必需品 禰豆子が竹をくわえている理由は、鬼に襲われて、そ
一方で、サイバーパンクとは「来なかった未来」を描いた世界でもある。だから2000年以前に生まれている世代にはそれなりになじみがあるが、十代には意外と分かりにくいようだ。 そこでちょっと「来なかった未来」と「今から考えられる未来」の違いを考察してみたいと思う。 サイバーパンクのない社会での「ディスプレイ」と「プライバシー」 サイバーパンクは、コンピュータネットワークと人体改造が発達し、そこにひもづく企業が国の存在を超えて大きくなった社会を描くものであることが多い。 核となる作品群は1980年代から90年代に生まれており、そういう意味では「ネットが活用され始めた初期に作られた概念」という言い方もできる。 サイバーパンクの世界で特徴的なのは、「情報の消費媒体としてのWebの存在感が希薄である」点が挙げられる。Webからの進化系の一つであるアプリの存在も希薄だ。 というのは、サイバーパンクのもう一
現在広く普及しているカップリング表記ですが、一定の共通認識はありつつも、その使い方や解釈は個々人の裁量に任されている部分が大きく、認識に個性があるのではと考えています。 その「カップリング表記に対する認識の現状」を把握し、記録として残すため、Googleフォームを使った意識調査(アンケート)を実施しました。 実施要項 調査期間:2020/05/02(土)12:00 ~ 2020/05/09(土)24:00 調査方法:GoogleフォームによるWebアンケート 設問数 :22(+自由記入欄4) 回答件数:13,233件 昨年の第1回調査に引き続き、今年も1万人以上の方にご回答頂きました。ご協力ありがとうございます。 昨年はここまで大事になるとは思わず、設問が隙だらけだったりしましたが、頂いたご指摘を反映し、今回は多少なりとも改善できたかと思います。その改善の過程で「男性同士」「女性同士」「男
最安M1 Mac mini、まだApple Silicon最適化されていないPro Toolsの性能に脱帽:iOS音楽アプリプロデューサーがM1 Macを使ってみたら(1/2 ページ) M1 Macと音楽系クリエイティブワーク周辺の話題を紹介する連載の第2回目は、デジタル・オーディオ・ワークステーション(DAW)を巡る状況について雑感をお届けしたい。筆者は普段、録音や編集の現場では、米Avidの「Pro Tools」をメインに利用し、趣味の音楽制作では、「Logic Pro」(macOS Big Sur以降はXが取れた)を利用している。今回、Apple Siliconには非対応のPro Toolsの検証を実施した。筆者のApple Siliconマシンは、Mac miniの8GBメモリ、256GB SSDという最安値構成モデルだが、Intel Macと比較したところ、その驚くべきパフォーマ
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