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埼玉県朝霞市で小さな印刷所を約四十年間経営し、活版印刷ひと筋に生きてきた渡辺昌郎(まさお)さん(81)が、高齢と病気のため惜しまれつつ廃業した。心残りなのは、十万個以上あるという鉛の活字を廃棄しなければならないことだ。「誰かに生かしてもらい、昔ながらの印刷技術を知ってほしい」。渡辺さんは、無償で引き取ってくれる人を探している。 (谷岡聖史、写真も) 狭い作業場の棚一面に、漢字やひらがな、カタカナの活字が並ぶ。「今まで生活できたのは活字のおかげ」。そう感謝する渡辺さんは、今の東京都目黒区で生まれた。五歳のときの病気で両脚に障害が残り、十歳までに両親を亡くした。預けられた親族に「歩かなくても働けるのでは」と勧められ、戦後間もない一九四九年、十六歳で中央区内の印刷所で働き始めた。 「空襲など戦時中の混乱で学校に通えず、印刷所が教室代わりでした」。膨大な種類の中から目当ての活字を選び出す「文選」や
【ベルリン=宮本隆彦】洗剤メーカーのプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)がドイツで売り出した粉末洗剤の容器に、ネオナチがナチス・ドイツの独裁者ヒトラーを礼賛する隠語として使う数字の「88」などが使われ、買い物客の指摘を受けて出荷が停止された。DPA通信が九日伝えた。 容器はサッカーのドイツ代表のユニホームを模し、背番号として「88」がデザインされていた。通常より五回多い八十八回分の洗濯ができる増量サービスの宣伝だった。ところがヒトラーを崇拝するネオナチの間では「88」は「HH」を意味し「ハイル・ヒトラー(ヒトラー万歳)」の隠語。AP通信によると、P&Gは「アドルフ・ヒトラー」を意味する「18」が容器に書かれた液体洗剤も出荷を停止したという。
都立中央図書館のCD-ROM閲覧コーナー。パソコンの脇に「旧OSに対応したソフトは再生する機械がありません」と断り書きがある=東京都港区で(中村陽子撮影) 各地の図書館で、CD-ROMなどの電子媒体で保存されている資料の一部が、パソコンのOS(基本ソフト)など、デジタル環境が刷新されていく中で、見られなくなっている。図書館側も問題を認識しているものの対策は難しく、手をこまねいている状態だ。専門家は「電子資料を持つすべての機関に関わる問題。このままだと貴重な記録も消失する」と危惧する。 (中村陽子) 融資の審査などに使う「第11次 業種別審査事典」CD-ROM版、江戸期に編さんされた名所案内「江戸名所図会」のデジタル解説書…。東京都立中央図書館で、CD-ROMの一枚をパソコンのドライブに入れると、目次までは表示されるが、その先はエラーメッセージが表示され、再生できない。 担当者は「見られない
ソニーが九日に発表した二〇一三年三月期連結決算は、純損益(税金などを差し引いた後の最終的な利益や損失)が四百三十億円の黒字だった。一二年三月期は四千五百六十六億円の赤字で、純損益の黒字化は五期ぶり。
「破滅」と書かれた画用紙を看板の手前で掲げて、自ら25年前の標語を訂正した大沼勇治さん=福島県双葉町で 「原子力明るい未来のエネルギー」。福島県双葉町の中心街の入り口に掲げられた看板の標語だ。二十五年前、当時小学六年の大沼勇治さん(36)が町のコンクールに応募し、選ばれた。大沼さんは、一年四カ月の避難生活で「脱原発」を確信した思いを伝えたいと、今月十五日、一時帰宅した際、自ら標語を「訂正」した。 大沼さんは東京電力福島第一原発の事故後、身重の妻せりなさん(37)と地元を離れ、現在は愛知県安城市で避難生活を送る。町が原子力標語を公募したのは一九八七年。原発が町の未来をつくると信じた言葉が入選。第一原発から約四キロの自宅近くに鉄製の看板が電源立地交付金で建てられ、誇らしかった。 大学を出て就職などし、二十九歳で帰郷。不動産会社に勤める傍ら、看板の横にある土地にオール電化のアパートを建てて、東電
(上)警視庁の警察官から職務質問を受けた現場に立つ男性=仙台市で(下)銃刀法違反とされた、男性の十徳ナイフ 東日本大震災の被災地で、がれきの撤去作業をしていた仙台市太白区の男性(47)が、警察官から職務質問(職質)を受け、缶切りやドライバーなどが付いた「十徳ナイフ」を持っていたことから、銃刀法違反容疑で約三時間にわたり任意で取り調べを受けた。男性は「被災地の実情を無視した捜査権の乱用」として十九日、弁護士と連名で警察当局に公開質問書を提出し、説明を求めた。 (大野孝志) 男性と弁護士によると、昨年十月九日午後四時ごろ、同市若林区の畑で、津波で流れ着いたがれきを撤去するボランティアをしていたところ、市内に派遣されていた警視庁の警察官から「そのがれきをどこへ持っていくんだ」と職質を受けた。
十五日午前九時ごろ、神奈川県鎌倉市の住民から市に「車の屋根に黒い砂が積もっている」と連絡があった。県環境農政局が調べたところ、湘南地域から県西部まで広い範囲で黒い砂状の物質が飛散したことが分かった。 県が顕微鏡で粒子を分析したところ、大きさは十分の一ミリ程度で、ガラスの原料になるケイ素がほとんどで、鉄やアルミニウムが少量含まれていた。自然の土砂に含まれている成分で、人体への影響はないという。 横浜地方気象台によると、関連が疑われる黄砂や火山の噴火はなかった。工場事故も起きておらず、「どこから飛んできたのか全く分からない」と県担当者は首をひねる。 黒い砂が確認されたのは鎌倉市、逗子市、茅ケ崎市、大磯町などの海沿いの市町のほか、県西部の中井町、開成町など十三の自治体に及んだ。県内では今年四月、北西部の山北町で黒い砂が降ったとの情報が県に寄せられたが、砂を採取できず、原因は分からなかった。(東京
東京メトロと都営地下鉄の統合を議論する第三回会合が十七日開かれ、東京都がこれまで求めていた九段下駅ホームの壁の撤去について、メトロ側が応じる姿勢を示した。 同駅は同じホームを壁で隔てて東京メトロ半蔵門線(押上方面)と都営新宿線(新宿方面)が使用。両線を乗り換えるには階段を上り下りして遠回りをしなければならなかった。実現すれば乗り換えがぐっと楽になるが、具体的な撤去時期は決まっていない。 会合では、メトロ側が統合前にできるサービスとして応じた。 東京都の猪瀬直樹副知事は「一元化を阻んでいる象徴だった九段下駅の壁を取り払うことは、一つの歩み寄りだ。ただ、そこだけやって終わりではなく、一元化に向けた一里塚としてとらえている」とくぎを刺した。 また、都営との乗り継ぎ割引拡大についてメトロ側は現行の七十円の割引に加え、都営の初乗り運賃をなくし、運賃をメトロの水準に共通化することを提案。例えば渋谷−六
3D(三次元立体)テレビの価格下落が進んでいる。下落ペースはメーカーの想定以上。値下がりは3Dテレビの普及を後押しするが、メーカーの収益も押し下げる。各社は悩ましい状況に困惑気味だ。 (清水俊介) 四月に国内初の3Dテレビとして登場したパナソニックの「3Dビエラ」は、発売時の価格は50型で約四十三万円だった。現在、都内の家電量販店では三十四万円弱の値段が付けられている。二割以上の値下がりだ。 六月発売のソニーの「3Dブラビア」は、発売時の価格は40型で約二十九万円だったが、現在、二十四万円を切っている。こちらも二割弱の値下がりだ。「下がるとは思っていたが、想定以上に(価格下落のペースが)速いという印象だ」と、ソニーの石田佳久業務執行役員は戸惑い気味に話す。
パソコンのほこりを風圧で吹き飛ばす「エアダスター」と呼ばれる可燃性ガスのスプレー缶をシュレッダーなどの掃除に使い、引火した火災が二〇〇七年以降七件発生し、八人がけがをしていたことが、東京消防庁のまとめで分かった。 同庁によると、エアダスターで使用されているガスは一般的に可燃性で空気より重い。このため、シュレッダーなど気密性の高い機械に使用すると、シュレッダーの内部にガスがたまり、電源を入れた際にモーターから出る火花から引火する危険性がある。
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