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ブックマーク / nextsociety.blog102.fc2.com (37)

  • Zガンダム39話「湖畔」の物語的位置付け

    機動戦士Zガンダム 39話「湖畔」。 湖畔とは、予期せぬ運命的な出会いが訪れる場所。 宇宙と人工的なコロニーとMSと戦艦がひしめく中で 自然を感じさせ、人同士のふれあいが描ける場所。 1stではアムロとララァが始めて出会い、 Zではカミーユとロザミアが始めて出会った。 これらの出会いは共に悲劇(女の死)に終わる。 カミーユにとってロザミアの死は、 彼の精神崩壊に及ぶプロセスの中での 最後の決定打として見ている。 39話はこの決定打の始まりでもある。 湖畔とセットで押さえておきたいのが 表現における死の象徴に用いられる白鳥だ。 特に1stの空から湖へ下降していく白鳥の姿は やがて死にゆくララァの姿を重ねていたのだろうか。 Zでも湖畔で白鳥を出した点では、 ロザミアも死にゆく運命をまず提示したかったのか。 また一羽で飛ぶ1st、複数羽で飛ぶZの差に 個人の物語(1st)と、集団の物語(Z)の差

    Zガンダム39話「湖畔」の物語的位置付け
  • 「Charlotte」1話-浅井義之:星から見る演出家の系譜

    麻枝准原作・脚で話題の「Charlotte」の1話を視聴。 特殊能力モノの学園モノみたいな感じになりそうだ。 小気味よいキャラ同士の掛け合いは相変わらずの麻枝さんっぽくて良い。 さて、アバンで主人公の乙坂有宇が星を見上げているシーンを見ながら、 STAR DRIVER、キャプテンアースの1話の星・空を鮮烈に映すシーンを思い出した。 ※STAR DRIVER 輝きのタクト 1話 ※キャプテンアース 1話 これを見て、作が初監督である浅井義之さんが、 スタドラ・キャプアスの五十嵐卓哉監督のもとで浅井義之さんが監督補佐の経験を経て、 「Charlotte」の初監督になった事を感じさせた。 まず1話は夜空の「星」を見せる。つまり「星メソッド」。 「Charlotte」は星ノ海学園という名前の学校に主人公が転校するわけだが、 作はスタドラやキャプアスのように星が題材のようなので星を使ったのだと

    「Charlotte」1話-浅井義之:星から見る演出家の系譜
  • 「Fate/stay night UBW」のufotable演出の神髄-ufo会話について

    「Fate/stay night UBW」22話では、ufoableの演出の神髄が見えた。 それは士郎、凛、セイバーの3人が、 士郎の家でギルガメッシュと戦う作戦を考えるシーン。 凛が士郎との会話で、 ギルガメッシュの武器に対抗できるのは 近い能力を持つ士郎であることに気づき、 士郎の居間のテーブルを回りだす。 ここでFate/Zeroからのお馴染みの回転する会話劇が、 凛によって繰り広げられた。 stay/nightの前史にあたるFate/Zeroの1話では 凛の父の遠坂時臣が、娘と同じように回る会話を見せてくれたが、 遠坂の血は回りながら回転させる因縁でもあるのだろうか。 しかしそれ以上にこの演出で、回転と同じぐらいに大事な点がある。 それはテーブルを中心に凛が回っていることだ。 つまり、テーブル⇒table⇒ufotable つまり制作会社ufotableが会社自身の名を表す テーブ

    「Fate/stay night UBW」のufotable演出の神髄-ufo会話について
  • アニメのクラウドファンディングを考える時に-「バジリスク」のアニメファンドについて

    はじめに 日のアニメにおいて、クラウドファンディングを用いて 製作するケースが徐々に出つつある事を前回の記事で書いた。 日のアニメはクラウドファンディングの夢を見るか? こうしたクラウドファンディングを用いた作品が 作品の内容的にも、商業的にも成功するかどうか。 こればかりは世に問わなければわからない。 そんなアニメにおけるクラウドファンディングについて考える時に 一つ参考にしたい事例がある。それは「バジリスク」のアニメファンドだ。 参考:初のアニメファンドで資金調達 個人向けに1口5万円から 「バジリスク〜甲賀忍法帖〜」は山田風太郎の小説「甲賀忍法帖」を 原作にした、せがわまさきによる漫画。(※原作漫画はものすごく好き) この漫画をゴンゾ(GONZO)製作でアニメ化。 2005年の4月~9月に全24話放送された。 「バジリスク」のアニメ化に対し、ゴンゾとトヨタ自動車等が出資する ジャ

    アニメのクラウドファンディングを考える時に-「バジリスク」のアニメファンドについて
  • 「響け!ユーフォニアム」の高坂麗奈が魅せる「京アニ髪かきあげ」について

    「響け!ユーフォニアム」5話は高坂麗奈さんの絵作りがすごくよかった。 まず、高坂さんのトランペットを吹くシーン。 顔が汗でテカテカした感じで描かれ、 目を見開いて吹くのに一生懸命な感じが出ていて素晴らしい。 後、矢印で示したように、髪の部分を長い色トレスで描いているのが 髪の描き方に効果的なニュアンスを与えていて面白いと思った。 次にここからが編。 部活の帰りに高坂さんと黄前久美子が会話する中で 久美子が先生の事を「かっこいい」と言って反応し、 振り向く高坂さんの表情が素晴らしい。 比較的クールで感情的ではない高坂さんが、 目を大きく開き、驚きの表情を見せる。 編で始めて見せる表情ではないだろうか。 それだけにインパクトあるシーンに仕上がっている。 ※作監修正が半端無く入れているようにも感じる。 そして久美子が話を進めていくうちに、 久美子が高坂さんの地雷を踏んだと思い込み、 高坂さん

    「響け!ユーフォニアム」の高坂麗奈が魅せる「京アニ髪かきあげ」について
    turu_crane
    turu_crane 2015/05/07
    すごかった。録画消しちゃったけど残しておけばよかったな
  • 京アニ作品のキャラの瞳リストを作ってみた

    「響け!ユーフォニアム」の瞳の配色に興味を持って 以下の二つの記事を書いた。 「響け!ユーフォニアム」の瞳の色の描き方について 「響け!ユーフォニアム」と「中二恋 戀」の瞳の描き方を比べてみた ただユーフォニアムと中二恋だけしか比べないのは、 片手落ちなのもいいところなので、 京アニ作品を集めて瞳のリストを作って、比較したいと思った。 こうして見ると、「響け!ユーフォニアム」の瞳の光沢の配色で 茶系の瞳の色の中に緑色の光沢を入れているのは異色だとわかる。 (※響けユーフォニアム) またこうして瞳を見比べてみると、 京都アニメーションは瞳を透き通るような感じで描いて 瞳の透明感・奥ゆき(立体感)を追求しているようにも感じた。 基的には作品ごとで様々なアプローチをしているとも思った。

    京アニ作品のキャラの瞳リストを作ってみた
  • 「響け!ユーフォニアム」と「中二恋 戀」の瞳の描き方を比べてみた。

    前の記事で「響け!ユーフォニアム」の瞳の色の描き方について というものを書いた。 これは各キャラの瞳の中に使われる光沢の配色について、 瞳にメインで使われている色味とは別に色味がちょいと違う 小さな丸を瞳の真ん中部分に描いているのが面白いという趣旨の記事だ。 では、京都アニメーションの他の作品と比べるとどうなのだろうか。 「響け!ユーフォニアム」の色彩設定の竹田明代さんが以前手がけた 「中二病でも恋がしたい!戀」の1話と比べてみたい。 まず「響け!ユーフォニアム」から。 瞳のメインの色=茶系 瞳の中の小さな丸=緑 瞳のメインの色=青系 瞳の中の小さな丸=ピンク 瞳のメインの色=紫 瞳の中の小さな丸=ピンク 次に「中二病でも恋がしたい!戀」から。 瞳のメインの色=藍色系 瞳の中の小さな丸=小さくて判別しづらい 瞳のメインの色=茶系 瞳の中の小さな丸=ピンク 瞳のメインの色=緑系 瞳の中の小さ

    「響け!ユーフォニアム」と「中二恋 戀」の瞳の描き方を比べてみた。
  • リアル「SHIROBAKO」-山ねずみロッキーチャックの現場から

    「SHIROBAKO」の宮森あおいがアニメ制作を志すキッカケの一つになったのは 劇中でもたびたび登場した「アンデスチャッキー」。 19話のEDは特に印象的だった。 さてこの「アンデスチャッキー」の元ネタとされる 「山ねずみロッキーチャック」についての面白い記述が 富野由悠季さんの著作「だから僕は」にあった。 「山ねずみロッキー・チャック」 (※ズイヨー)後半以後、五のコンテをきらせてもらい、監督、アニメーターとしての遠藤政治さんという怪物と出会った。そのころは氏の酒量はへっていたらしいのだが、スタジオに臆面なく一升ビンをおいて仕事をなさる方というのをはじめて目撃した。すすめられることではないが、悪いともいえない。そんな状況を呑みこんでアニメを創ってみせる、と口にした方は遠藤監督以外にはいない。剛気さと繊細さをみせてくれた方として僕には貴重だった。あたりまえなことを、感動をもって描けという

    リアル「SHIROBAKO」-山ねずみロッキーチャックの現場から
  • 「響け!ユーフォニアム」の瞳の色の描き方について

    「響け!ユーフォニアム」で気になるのは、 各キャラの瞳の中に使われる光沢の配色だ。 久美子の瞳の色は黄色系と茶色系で構成されているが、 瞳の中に一つ、光沢を表現するような小さい緑色の丸が入っているのが印象的だ。 茶系の中に緑色が入ることで、絵的なアクセントになっている。 ※キャラの瞳の赤丸の中を参照 緑輝は、黄緑色が基調になっているが、ピンク色の小さい丸が入っている。 久美子の旧知の間柄だった葵も、久美子と同じように 緑色が基調な瞳の中に、小さいピンク色の小さな丸が描かれている。 あすかは、水色系が基調な瞳の中に、小さなピンクがある。 麗奈は、紫系の中にピンク色の小さな丸。 よく美少女の瞳の描き方として、瞳の光沢を表現するために 円形に近い形の白色のアクセントを対角的に2つ施す。 上の久美子であれば、こちらから見て瞳の左下と右上にそれぞれ光沢をつけている。 そして「響け!ユーフォニアム」で

    「響け!ユーフォニアム」の瞳の色の描き方について
  • 「夜ノヤッターマン」2話のレパードが見ていたマップがドラクエⅢのダンジョンだった件

    「夜ノヤッターマン」2話でレパードが見ていたマップの元ネタは 「ドラゴンクエストⅢ」のダンジョンマップからだった。 左側のマップがサマンオサ南の洞窟の地下1階。 右側がネクロゴンドの洞窟の1階。 ドラゴンクエスト攻略Wiki DQ-GH.COMさんの下記リンク先から確認してほしい。 サマンオサ南の洞窟 ネクロゴンドの洞窟 どちらのリンク先も画像左上に載っているマップが該当するマップになる。 そうすると今回3人がトロッコに乗っていたシーンもあったが、 これは「ドラゴンクエストⅤ」の地下遺跡の洞窟(トロッコの洞窟)の トロッコが元ネタなのかもしれない。 ちなみに今回の絵コンテを担当した中野英明さんは、 「波打際のむろみさん」でもドラクエネタを使用していた。 参考:「中野英明ムチおとこ伝説~波打際のむろみさん6話 」 中野英明さんがドラクエネタを使うのが改めてわかる回だった。 編的には、後半の

    「夜ノヤッターマン」2話のレパードが見ていたマップがドラクエⅢのダンジョンだった件
  • 「SHIROBAKO」12話の馬の作画について

    SHIROBAKO12話。よかったなぁ。 杉江さん(モデル杉野昭夫)を熱く語る菅野さん(モデル庵野秀明さん)。 その杉江さんの元に武蔵野アニメーションの精鋭が一致団結。 そしてえくそだすっ!の最終話が無事納品。 見事過ぎる、構成だった。 そして難題だったえくそだすっ!の馬の作画シーンも、 編で見せてくれたわけだがちゃんと凄かった。 馬の躍動感、馬らしいフォルム、見事な作画だった。 そしてEDのテロップを見たら、原画に井上俊之さんがクレジット。 おそらく馬の作画は井上さんだと推測。 堀川憲司さんも上手いジョーカーの使い方を使ってきたなぁと思った。 井上俊之さんはP.A.WORKS作品では「有頂天家族」3話で原画を手がけていたわけだが、 堀川さん人脈による縁が「SHIROBAKO」でも見られたわけだ。 菅野さんから、杉江さんを紹介され、 「SHIROBAKO」では杉江さんが描いたとされるシー

    「SHIROBAKO」12話の馬の作画について
  • 「クロスアンジュ」3話でわかる、主人公=世界という図式で成り立つ物語

    「クロスアンジュ」3話を視聴。 作は潔いまでにエロとグロで貫いていると感じた。 キャラクターは容赦なく、アンジュを追い詰めるようにグロイ感じで死ぬ。 際どいアングル。 おもらし。 戦い終わった後は、興奮のあまり乳首が立つ。 エログロの見のような展開だった。 一方で、3話まで見ていて思ったのだが 作はこうした描写もアンジュというキャラクターを 徹底的に描くための作劇のようにも感じる。 司令のきつい言葉も、アンジュの心を抉るかのように死ぬ人たちも 全部アンジュを描くために行われている。 その意味ではアンジュ=世界そのものという見せ方で物語が作られている。 それはアンジュが見たものが全てという、画作りでもわかってくる。 つまりまずアンジュというキャラクターがいて世界が作られるタイプの作品であり よってアンジュというキャラをどう受け入れるかが、 この作品への評価の仕方にも繋がると感じた。 (

    「クロスアンジュ」3話でわかる、主人公=世界という図式で成り立つ物語
  • 「クロスアンジュ」1話はマミる芦野芳晴監督と福田己津央Pのシリ(尻)アス。

    「クロスアンジュ 天使と竜の輪舞」1話を視聴。 どういう話なのかなぁと思ってみていたが、 どうやら全てを失った姫が、戦い生き抜く話のようである。 堕ちる姫の居場所と画面効果 1話の良かった点は「堕とされた皇女」というサブタイトル通り アンジュリーゼが、堕ちていく過程が物語だけではなく 画面効果的にも現れていたことだ。 儀式を行うアンジュリーゼは建物の頂点。一番上にいるが、 マナが使えないノーマであると、兄であるジュリオに暴露されると、 母のソフィアに連れられて、頂点から建物の下へ下へと逃げていく。 そして建物から地面へと脱出する。 ここでも待ち構えた者(兵士?警察?)が銃撃するも ソフィアがアンジュリーゼを庇い死に、地面に落ちていく。 さらにアンジュリーゼがヘリで搬送されアルゼナルに連れてカットも 暗い僻地という点とヘリ(空)から島(地)へ落ちることを予感させる点で アンジュリーゼをさらに

    「クロスアンジュ」1話はマミる芦野芳晴監督と福田己津央Pのシリ(尻)アス。
  • 「ハピネスチャージプリキュア!」32話の山内重保演出のおさらい

    はじめに 「ハピネスチャージプリキュア!32話」の演出は山内重保さん。 演出があるアニメは面白いと思わせる内容だった。 特にいおなが相手からの告白に戸惑いながらも、 自分の気持ちを整理・確認して、相手に想いを伝える流れが良かったし、 恋愛に対するナマケルダの含蓄ある発言と態度が ナマケルダのカッコイイ一面を描き出していたのも良かった。 山内さんは「まじかる☆タルるートくん」「花より男子」「おジャ魔女どれみ♯」 といった過去のニチアサ作品のシリーズディレクターでもあり、 他のニチアサ作品にも演出として参加された東映アニメに縁深い演出家。 そんな今回の山内重保さんの演出をおさらいしてみたい。 ①フェティッシュな脚の描写 山内さんといえば脚だ。 (ハピネスチャージプリキュア!32話) (「kanon(東映アニメーション製作)」8話) ローアングル気味で脚をフェティッシュに見せる描写。 山内さんが

    「ハピネスチャージプリキュア!」32話の山内重保演出のおさらい
  • 「アルドノア・ゼロ」の人工呼吸の描写からわかるクールな作風について

    「アルドノア・ゼロ」を10話を見ていて、前々から思っていたが この作品はクールな作風、感情表現が抑制されてる作品だと改めて思った。 例えば、人工呼吸のシーン。 伊奈帆は前回絞殺されたアセイラム姫に対し 感情を前に出さず淡々と人工呼吸を行う。 人工呼吸という盛り上がりそうなシーンを作っても、 伊奈帆が感情をわかりやすく前に出さないキャラであるため 落ち着いた画面・展開になっている。 ただクールな作品といっても、上記のキャプを見ると伊奈帆は汗をかいている。 つまり伊奈帆も姫の命がかかっているだけに一生懸命なのである。 伊奈帆の感情パラメーターとしては相当高いはずなのに 作品全体がクールであり伊奈帆が表面上冷静であるが故に 作品としての盛り上がりは演出的に抑制されている。 (音楽も抑制された曲が用いられていた印象) シーンは少し飛んで、蘇生した姫とライエの会話のシーン。 ライエの動機を聞き、ライ

    「アルドノア・ゼロ」の人工呼吸の描写からわかるクールな作風について
  • 何故「アルドノア・ゼロ」9話を見て「SHUFFLE!」の空鍋を思い出したのか?

    「アルドノア・ゼロ」9話は、ライエがアセイラム姫を絞殺した展開が衝撃的だった。 ※アセイラム姫が当に死んだかどうかは今後の展開次第。 私は、アセイラム姫のお風呂シーンはサービスシーンかなと思って見ていたので、 いきなりの展開、しかもこの回の時点では姫が死んだように描かれていて驚いた。 このアセイラム姫を殺そうとするまでに歪んだ想いを抱いたライエを見て アニメ「SHUFFLE!」のヒロインの1人である芙蓉楓の通称「空鍋」を想い出した。 空の鍋を回す楓に当時驚いたものであった。 楓もいわゆるヤンデレ化したゆえの行動であるが、 ライエも含めどちらもキャラクターの歪んだゆえの行動を描いている。 ではなぜ私は「アルドノア・ゼロ」を見て「SHUFFLE!」の空鍋を思い出したのか。 理由は、この空鍋の描写があった19話「忘れ得ぬ想い」の 絵コンテ・演出が「アルドノア・ゼロ」の監督であるあおきえいさんで

    何故「アルドノア・ゼロ」9話を見て「SHUFFLE!」の空鍋を思い出したのか?
  • 「スペース☆ダンディ」「カウボーイビバップ」「シティハンター」をつなぐもの。

    はじめに 「シティハンター」と「カウボーイビバップ」をGyaoで見ていたら、 「シティハンター→カウボーイビバップ→スペース☆ダンディ」 という流れ/系譜があると思った。 今回はこの3作品についての因縁、関係を振り返りたい。 「スペース☆ダンディ」と「カウボーイビバップ」 「スペース☆ダンディ」と「カウボーイビバップ」は共通スタッフが多い。 それは、渡辺信一郎監督、脚の佐藤大さんと信敬子さん、 音楽参加の菅野よう子さん、プロデューサーの南雅彦さん といった「カウボーイビバップ」のメインスタッフ達。 「スペース☆ダンディ」の前評判の広がり方も あのビバップスタッフが集結みたいな言われ方もされていたと思う。 またジャンルもSFものという点で「スペース☆ダンディ」に 「カウボーイビバップ」の面影を見る人はいると思う。 キャラクターの面から見ても、 主人公「スペース☆ダンディ」のダンディの飄々

    「スペース☆ダンディ」「カウボーイビバップ」「シティハンター」をつなぐもの。
  • 「桜Trick」のシャフト的・ひだまりスケッチ感溢れる演出について

    「桜Trick」1話を視聴。 (キスシーンは凄かった) OPクレジットを見たら石倉賢一さんが監督をしているのを知り どんな画面作りをするのかを期待していたら、 石倉さんが「☆☆☆」ではシリーズディレクターも担当した シャフト制作「ひだまりスケッチ」シリーズ的な演出をしていたのが印象的だった。 ではシャフト的、ひだまりスケッチ的な演出をしてるのかを挙げてみる。 ①平面的な構図とテクスチャー処理の多用 キャラクターの後ろ髪をテクスチャー処理し 「ZZZ]や汗などの漫符を盛り込んだ平面的な構図。 「ひだまりスケッチ」でもよく見られた絵作りだ。 ②イメージBG・実写的素材の使用 イメージBG(イメージで描かれる背景・キャラの感情を表現の為に使われる)を多用した背景。 こちらも背景はイメージBGだが、 イメージBGにプラスして実写的な素材を当て込むのもシャフト作品らしい。 ③明度の高い色づかい 「ひ

    「桜Trick」のシャフト的・ひだまりスケッチ感溢れる演出について
    turu_crane
    turu_crane 2014/01/11
    こんなにシャフト/ひだまり感高くなくても良かったなあと思いつつ見てた
  • 「革命機ヴァルヴレイヴ」の悪意。そして何が革命されたのか

    革命機ヴァルヴレイヴ最終話を視聴。 今回の記事では、編で描かれた「悪意」とタイトルにも使われる「革命」について考察する。 まず「悪意」について。 冒頭、エルエルフがジオール総統の喉元を切り裂き、ドルシア総統がマギウスである真実は 一時は世界を暴いてみせたが、「101人評議会」の情報操作によって隠蔽される。 まるでドルシア総統の傷口が塞がるように隠蔽される。 一方、その後に起こった各地のクーデターは「101人評議会」によれば真実もあったようだが、 デマゴギーによる悪意ある扇動が主であったようだ。 この嘘にまみれた扇動の方がエルエルフ達の行動より「101人評議会」を恐怖させた。 (※この蜂起もエルエルフの情報がキッカケではあったが) つまりヴァルヴレイヴ最終話は、真実より嘘も含まれた悪意の方が 人々を動かしてしまう(悪意の拡散)ことを描いていた。 こうした人々の悪意を上手くヴァルヴレイヴは上

    「革命機ヴァルヴレイヴ」の悪意。そして何が革命されたのか
  • 「物語シリーズ セカンドシーズン」23話の80年代風OPの意図-過去と現在を繋ぐ新房昭之

    はじめに 〈物語〉シリーズ セカンドシーズンの第23話のOPを見てビックリした。 いきなり80年代のテイストのOP映像と曲だったからである。 今回はこの事について触れてみたい。 80年代のTVアニメの象徴「上條修」というクレジット まずこのOP映像で驚いたのは、 キャラクターデザインに上條修さんがクレジットされていたことだ。 上條修さんといえば 「宇宙戦士バルディオス」「特装機兵ドルバック」のキャラクターデザインであり 「戦国魔神ゴーショーグン」「ミンキーモモ」「超獣機神ダンクーガ」の作画監督といった 80年代の葦プロダクション(現:プロダクション・リード)制作の アニメ作品を支えてきた、ミスター葦プロともいえるベテランアニメーター。 その人がなぜ、このOPに。 ただOP映像を見ていると、その意図もわかる。 それは、上條修さんという80年代のアニメ(特に葦プロ作品)に クレジットされた名前

    「物語シリーズ セカンドシーズン」23話の80年代風OPの意図-過去と現在を繋ぐ新房昭之