著: 薪子(梵天)京王線の千歳烏山駅(東京都世田谷区)には社会人4年目の冬に引越してきた。幼稚園からの幼馴染の家にルームシェアさせてもらう形で、私の千歳烏山ライフはスタート。 当時の私は相模原(神奈川県)で地域新聞の記者として勤務していたため、新居からは会社まで1時間以上かけて通勤していた。同僚には「会社の近くに住んでたのに、なんで遠くに引越したの?」と訝しがられていたが、「世田谷区に住みたくて……」と意味不明な理由で誤魔化していた。実際は同僚や友達に内緒で、都内にある太田プロの養成所に通っていたのだ。 初めてファンからもらった差し入れがうれしすぎて、千歳烏山の駅で知らんお姉さんに撮ってもらった写真 真面目な生き方をしてきた私にとって、「26歳から養成所に通っていて、そのまま芸人になるかもしれない」と周囲に告白することはめちゃくちゃ困難だった。 養成所に通っていることを知っていたのは相方で