友人関係の親密化過程における自己開示の機能を親密段階別に推定するために、自己開示量と同時に自己開示願望、義務の2つの意識を領域別に検討した。大学生220名(男性105名、女性115名)を有効回答者とした質問紙調査を行った。同性の友人を各1名想定させ、作成した自己開示質問紙を用いて、想定相手との自己開示量、自己開示願望、自己開示義務、親密感を測定した。その結果、自己開示量は、親密化にともない、どの領域も線形に増加することが示された。自己開示願望は、活動共有の促進に関連する領域が中期に増加していた。自己開示義務は、時間的・空間的な関係の広がりの促進に関する領域が中期に、類似性・異質性の認知に関する領域が後期に増加していた。本研究の結果から、友人関係の親密化過程における自己開示の機能は、親密段階によって変化すると推定された。 The purpose of this study was to pr