1年前は2軍の選手だった。それが、名門のエースQBになった。 17日に阪神甲子園球場であったアメリカンフットボールの全日本大学選手権決勝「甲子園ボウル」。関西学院大のQB西野航輝(3年、大阪・箕面自由学園)は、2連覇をかけたチームの攻撃を率いた。昨年は出場すらしていない晴れ舞台。大成長の1年には、二つの「覚悟」があった。 勉強に本腰、私生活の見直しが成長の契機に 西野は勉強から逃げていた。スポーツ推薦で関学大に入学。「正直、あまり授業に出ず、テストもなんとなく受けてただけです」。自業自得だが単位は取れない。アメフトでは試合に出られない。今春までは悶々(もんもん)とした日々を過ごした。 関学大アメフト部には単位数と試合出場に関してのルールがある。4年間で卒業できる単位数を基準にして、一定期間内に取得する単位数が決まる。それに満たない選手にはユニホームを与えない。スポーツ推薦入学者も例外ではな