ソウルの日本大使館前に設置された元従軍慰安婦を象徴する「平和の碑」=2011年12月14日、澤田克己撮影 政府は14日、韓国の市民団体がソウルの日本大使館前に旧日本軍の元従軍慰安婦を象徴する少女のブロンズ像を設置したことについて、在韓国大使館を通じ、韓国政府に抗議するとともにブロンズ像の早期撤去を求めた。 武藤正敏駐韓国大使が韓国外交通商省の朴錫煥(パク・ソクファン)第1次官に対し、「韓国挺身(ていしん)隊問題対策協議会が慰安婦の碑の建設を強行したことは誠に残念であり、早期の撤去を求める」と要請。朴次官は「慰安婦問題は日本政府が解決に向けて努力すべきだ」と述べたという。 これに関連し、藤村修官房長官は同日の記者会見で、元慰安婦の韓国人女性らの賠償請求権について「日韓請求権・経済協力協定により、完全かつ最終的に解決済みだ」と述べ、政府として請求権をめぐる協議には応じない考えを改めて示した。