10月上旬に,いよいよ本邦でも急性期虚血性脳卒中に対する経静脈性 tissue plasminogen activator (tPA)が認可されるらしい.tPAは主に血管内皮細胞で合成される分泌型セリンプロテアーゼで,プラスミノゲンを限定分解しプラスミンに活性化する. プラスミンはフィブリンを分解し線溶反応を担うとともに,細胞外マトリックスの分解を介して細胞の移動・浸潤などに寄与する. tPAはフィブリンヘの親和性が高く, 他の血栓溶解剤(例えばstreptokinase)に比ベプラスミン活性化が血栓表面に選択的に行われるため, 副作用である出血が少ないとされる. それでも投与による出血合併症は避けられず,therapeutic time windowは梗塞発症後3時間以内である.すなわちtPAの投与により血流が3時間以内に回復すれば虚血性神経細胞死が抑制されるが, それ以降であれば頭蓋内
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