刑法の性犯罪規定について、専門家で構成される日本学術会議の三つの分科会は、現行法の問題点を指摘し、国際的な人権基準を反映した法改正を求める提言をまとめた。法改正を巡っては、法務省の検討会で10日から個別の規定について具体的な議論が始まる。「各国と同様、同意のない性交自体を犯罪化する規定に変えるべきだ」とした提言は影響を与えそうだ。 刑法の性犯罪規定は2017年に改正され、厳罰化されたが、その後も無罪判決が相次ぎ、さらなる改正を求める声が上がっている。特に、暴行や脅迫がないと強制性交罪が成立しない「暴行・脅迫要件」の是非が注目されている。