安否不明の町長生還 骨組みだけの庁舎で一夜 宮城・南三陸 災害対策本部で打ち合わせをする佐藤町長(右)=13日午後1時ごろ、宮城県南三陸町のベイサイド・アリーナ 「生きていたのか!」。たどりついた避難所で町民に驚かれた。 庁舎が津波の直撃を受け、安否不明になっていた宮城県南三陸町の佐藤仁町長(59)が生還した。骨組みだけになった庁舎3階の鉄骨の上で夜を明かし、避難所にたどりついたという。人口約1万8000の南三陸町では依然、町民約1万人と連絡が取れない。「拾った命。町民のために全力を尽くす」。佐藤町長は13日、公務に復帰し陣頭指揮を執った。 地震が起きた11日は町議会3月定例会の最終日だった。閉会のあいさつで前々日の津波に触れ、「引き続き災害に強いまちづくりを進めよう」と訴えている最中に、激しい揺れが襲った。 「ついに来た。宮城県沖だ」と確信。町議らとともに総合防災庁舎に移動した。津