「他人のものを勝手に利用することはできない」 一見にして常識に思えるこの言葉が最近では常識ではなくなってきており、別の常識が生まれてきている。 それが「他人のものでも勝手に利用してしまおう」という、ロンダリング行為である。 特に本稿においては著作権を題材とした「著作権ロンダリング」について取り上げてみたい。 情報洗浄の時代 「ロンダリング」とは、「洗浄」を意味し、元来は犯罪や汚職など違法な行為で得られた資金を有価証券や外貨に換金するなどして、出所を判らなくし再び市場に流通させることを指して「マネーロンダリング(資金洗浄)」と揶揄されたものである。 (参照: 資金洗浄 - Wikipedia) そして最近では通貨のみならず、「情報」もロンダリングの対象となる。 これは通貨や金品など物質が存在する「有形財産」の他に、著作や特許のような形を持たない情報が「無形財産(知的財産)」として、その価値を