大詰めを迎えている容量市場のルール改定だが、新たなルールの中には首をかしげるものがある。その1つが、デマンドレスポンスの約定方法だ。資源エネルギー庁は、入札量が上限を超えた場合に落札者を「くじ引き」で決めるという新ルールを検討している。 脱炭素を進めていくうえで、再生可能エネルギーに並ぶ重要な電源が「デマンドレスポンス」(DR)だ。 電力需要が急増するタイミングで、火力発電などで発電量を増やすのではなく、工場の生産設備の稼働を落として需要を減らしたり、企業が所有する自家用発電機を稼働させることで電力需給を調整する。電気自動車(EV)や蓄電池に充電した電力を放電させる方法もある。 DRによる柔軟な需給調整は、脱炭素時代の電力システムには欠かせない。再生可能エネルギーを増やし、老朽化した火力発電を休廃止していく過程で、「たまにしか動かない老朽火力」の代替となるのがDRだ。 ただし、DRを増やし
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