田中真紀子文部科学相が秋田公立美術大(秋田市)など3大学を「設置不認可」とした問題は、田中文科相が発言を二転三転させたあげく「認可」に言及、9日にやっと謝罪して決着した。文科相が突然「認可」と態度を変えたのが7日の衆院文部科学委員会。与野党総掛かりで田中文科相を翻意させた舞台裏が、川内博史同委員長(民主)らの話で明らかになった。 同委員会は午前9時半から昼休憩を挟んで午後4時まで続き、質問した10人のうち8人が、不認可とした文科相の見解をただした。 さらに午前中の質疑で、下村博文議員(自民)は不認可の撤回を求める委員会決議を提案。決議に強制力はないが、全員一致が原則のため成立すると「与野党の総意」の重みがある。午前中は採決は見送られたが、昼休憩中に開かれた理事懇談会で、事態の収拾を図る川内委員長が自ら決議を再提案。野党理事は全員賛成したが、民主党理事は反対。川内委員長は、党の説得に乗り出す
◇学習会で「ニセ科学」警鐘 リスクを判断する助けに−−菊池誠さん(53) 東日本大震災と東京電力福島第1原発から1年が過ぎ、書店では震災前に比べ科学関連の書籍が増えている。その中でも話題をよんだのが「もうダマされないための『科学』講義」(光文社)だ。「科学技術コミュニケーション」や「食の安全とリスク」などテーマごとに科学者、ジャーナリストが分担して執筆した。同書の第1章を担当したのが大阪大サイバーメディアセンターの菊池誠教授(53)だ。テーマは「科学とニセ科学」。 菊池さんは統計物理学を専門とする科学者だ。2000年代半ばから「ニセ科学問題」を中心に科学と社会の関わりについて精力的に発言を続けている。 ニセ科学とは「科学を装っているが実は科学ではないもの」の総称だ。例えば、今回の原発事故後でも「ある菌を使ったドリンクがチェルノブイリ事故でも有効な対策だった」とありもしない効用をうたう商品が
◇ブラックボックスの内部は「調整の現場」だった 08年末の「年越し派遣村」村長として知られる湯浅誠さんが今月7日、内閣府参与を辞任した。政府の外から貧困対策を訴えてきた社会運動家が、政権内に入って約2年。中に入って見えたものは?【山寺香】 ◇求められれば関わり続ける 湯浅さんが最初に内閣府参与になったのは、民主党に政権交代した直後の09年10月。派遣村村長として政府を厳しく批判してきた人物の登用は、注目を集めた。10年3月に一旦辞任し、同年5月に再任用された。 この間の政権の変化をどう見ているのか。 「漠としたイメージで言うと、従来の自公政権から一番外れたのが鳩山由紀夫政権でした。そこで提示された格差・貧困政策の方向性はおおむね歓迎すべきものでしたが、その後の菅直人政権で少し戻ってきて、野田佳彦政権でかなり戻ってきた。菅さんのころから、かつての自民党の幅の中に収まってきたと感じています」。
◇自由な個人の連帯こそ 3月の震災以降、しきりに連呼されるようになった言葉に「絆」がある。「3・11」「帰宅難民」「風評被害」「こだまでしょうか」といった震災関連の言葉とともに、今年の流行語大賞にも入賞を果たした。 確かに私たちは被災経験を通じて、絆の大切さを改めて思い知らされたはずだった。昨年は流行語大賞に「無縁社会」がノミネートされたことを考え合わせるなら、震災が人々のつながりを取り戻すきっかけになった、と希望的に考えてみたくもなる。 しかし、疑問もないわけではない。広辞苑によれば「絆」には「(1)馬・犬・鷹(たか)など、動物をつなぎとめる綱(2)断つにしのびない恩愛。離れがたい情実。ほだし。係累。繋縛(けいばく)」という二つの意味がある。 語源として(1)があり、そこから(2)の意味が派生したというのが通説のようだ。だから「絆」のもう一つの読みである「ほだし」になると、はっきり「人の
◇インフラ輸出に活路 4日明らかになった日立製作所と三菱重工業による社会インフラ事業の統合交渉は、急激な円高や東日本大震災で経営環境が厳しくなる中、規模拡大で競争力を高めて、新興国市場での受注を拡大する狙いがある。だが、日立が将来的な経営統合も視野に入れていたのに対し、三菱重工はあくまで事業統合にとどめたい意向とみられ、目指す将来像にずれがある。同日夕に予定していた共同発表が中止になるなど調整は混乱しており、交渉は難航が予想される。【竹地広憲】 「合意する予定もない」。三菱重工は4日午前、両社が経営統合に向けて協議を始めるとの一部報道を強く否定するコメントを発表。さらに同日午後に再度「報道には抗議する」とのコメントを出した。同日早朝、日立の中西宏明社長が記者団に対し「(統合協議入りを)夕方発表する」と明言したのとは対照的な対応で、三菱重工が日立との交渉から一歩引き始めていることを印象づけた
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く