楽天は今年3月、50代以上のシニア世代をターゲットにした「楽天シニア市場」を立ち上げた。潜在的な市場として期待が高まるシニア・マーケットの掘り起こしを目的としたものだ。Webページの文字サイズを大きくしたり、なじみのあるデパートに見立てたサイト構成にしたりすることでユーザビリティを高めた。サービス開始から半年以上が経過し、シニア世代ならではの特徴的な購買動向も見えてきた。今後は“シニア”をさらにセグメント化し、多様なニーズに対応していくことが課題である。 戦後のベビーブームに生まれた、いわゆる「団塊の世代」が定年退職を迎えることで話題の「2007年問題」。高度経済成長期以降の発展を支えた中心的な世代が一気に大量退職することで、企業の生産性や競争力の低下を招くおそれがあるとして社会的関心が高まっている。一方、団塊の世代は旧弊にとらわれない新しい価値観に触手を伸ばしてきた世代でもある。大量退