早稲田大学名誉教授・浅川基男氏の著書『日本のものづくりはもう勝てないのか!?』より一部を抜粋・再編集し、各国と比べた日本の「ものづくり」に対する「人材投資」の現状について見ていきます。 人材に投資しない日本の企業 世界の動向と比較して、日本は経済規模に比してびっくりするほど人材投資をしていない。 2000年代までは、GDP比0.42%、2010年代まではさらに悪化し、0.23%に下落して、主要国の1/7~1/8にすぎない(図1)。 多くの経営者は日本の学校教育には期待していないと言いながら、経営者も人材開発に投下していない。最大のものづくりの革新に必要なリソースである人に投資せず、日本の未来はどうなるのだろうか。 これを逆に見れば、人材育成には大きな伸び代がある、と前向きに考えられる。 内向きになった日本の大企業 2018年6月の日本経済新聞電子版に「経団連、この恐るべき同質集団」という刺