「私自身、“感動ポルノ”の題材にされ、消費されるのは全くいい気がしません」 日本で30年以上暮らす日本文学研究者ロバート・キャンベルさんの言葉です。「感動ポルノ」とは、身体障害者が物事に取り組み奮闘する姿が健常者に感動をもたらすコンテンツとして消費されていることを批判的にとらえた言葉。今や「共感」「感動」を呼ぶストーリーで社会的弱者を受け止めようとする風潮は様々な方面に広がり、珍しいものではなくなっています。 かねて共感への強い問題意識を持つキャンベルさんは、昨年、ブログで自身がゲイであることと同性パートナーと結婚したことを公表し、ハフポスト日本版のネット番組でLGBTに対する共感のあり方についても持論を展開しました。 「共感」が生み出す分断や格差、偏見などの問題とどう向き合うべきか――。紛争解決活動家・永井陽右さんが識者と語り合うシリーズの第二弾は、ロバート・キャンベルさんとの対談です。
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