〈トマス・ピンチョン全小説〉第二弾は、ピンチョン史上最長の巨大長編『逆光』(Against the Day, 2006)。なんと上下巻合計一七〇〇ページ、九二四〇円(税込)。並の単行本六冊分だが、たぶん三十冊分以上の楽しみがあるから、そう考えると全然高くない。いやもう茫然とする面白さです。 物語は一八九三年のシカゴ万博から始まる。最初に登場するのは、〈不都号〉(Inconvenience)なる飛行船に乗り組む〈偶然の仲間〉五人組。彼らの冒険は、少年向けのヒーロー小説シリーズとなり、世界中で人気を集めているらしい。 ふむふむと思いつつページをめくると、もう一匹の乗組員、しゃべる犬のパグナックスが登場。読書好きなんだそうで、いきなりヘンリー・ジェイムズ読んでます(しゃべる球電やしゃべる巨大砂蚤も本書には登場するので、このくらいで驚いてはいけません)。その後、〈不都号〉は、ニコラ・テスラの無線送
既に各所(こことかこことか)で本職の方が取り上げているので、いまさらながらという気も するが、本ブログ読者向けに紹介しておこうと思う。 『世代間格差ってなんだ』の共著者である小黒氏の新刊だ。 世代間格差という大きなテーマに沿いつつ、財政と社会保障の課題と改革の方向性について 解説する。 本書も指摘するように、日本の財政が急速に悪化している原因は、増大する社会保障給付に ある。75年、給付12兆円、保険料収入10兆円に過ぎなかった社会保障予算は、07年には給付 91兆円、保険料収入57兆円の規模にまで拡大し、公費で負担しなければならない差額は34兆円 にまで拡大した。 しかも、この差は、毎年約1兆円ずつ拡大すると予測されている。 医療や年金といった社会保障の見直しもせず、かといって保険料引き上げや増税による財源確保 にも手をつけないことで、何が起こっているか。 聖域なきコストカットの対象とさ
9月7日に海上保安庁の巡視船に中国漁船が衝突した。衝突は故意で悪質だということから海上保安庁は船長を公務執行妨害で逮捕した。それから中国政府の猛抗議がはじまる。尖閣諸島は中国領土であり、そこで日本の国内法が適用され逮捕されるなど言語道断だというのだ。その後、中国政府の圧力はどんどんエスカレートし、中国政府高官の日本への渡航中止、日本への旅行の自粛要請、レアアースの日本への輸出制限などの制裁が矢継ぎ早に実施された。結局、逮捕された船長は日本国政府の超法規的な処置により開放され、中国政府のチャーター機で返された。この船長は中国では英雄のごとくあつかわれたという。 この間、テレビや新聞、そしてインターネットを通しておびただしい数の情報が流され、様々な識者が意見を述べた。しかし筆者が特におどろき、そしてまたある種の戦慄を覚えたのは、筆者のツイッターのタイムラインを通して垣間見えた、人々の異様な興奮
クロス・マーケティングは2010年9月28日、ツイッターなどに関する調査結果を発表した。それによると調査母体においては、ツイッターを現在でも利用している人は約2割であることが分かった。また1年以上前から利用している人は、ブログやSNS(ソーシャルネットワークシステム。mixiやFacebookなど)のような他のソーシャルメディアも積極的に利用している人が多い一方で、直近一年以内に始めた人は「SNSやブログは使わずにツイッターから始めました」というパターンも少なからずいることが確認されている([発表リリース])。 今調査は2010年9月10日にインターネット経由で15-49歳の男女に対して行われたもの。今件該当項目については5978人を対象にしている。 今調査母体でブログを一度でも利用したことがある人は50.2%、現在でも利用している人は31.0%、1年以上前から利用している人は14.9%と
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