2020年、日本では東京オリンピック・パラリンピックが開催され、5Gネットワークサービスが開始されるなど、発展や未来をキーワードとする事象が出現する。その一方で、労働力人口の減少は歯止めが効かず、団塊の世代がすべて70歳以上になって後期高齢者に向かい始める。まさに環境が大きく変わるターニングポイントだ。作家 橘玲氏に、2020年を迎えるにあたって、この先の日本がどのような変化に直面することになるのか改めて予測してもらった。
日本社会はどこに向かうのか――。経済危機が迫るなか、市民の「格差」はより拡大し、中流が新たに転落、下流はさらに困窮。一方、今まで放置されてきた人たちがさまざまな事件を起こし、令和時代の新たな「負け組」を生み出している。負け組すら多様化した日本の今に迫る! ▼令和時代に新たに発生した「負け組」たち 企業にパワハラ防止を義務づける「パワハラ防止法」が成立し、’20年6月から順次適用される。しかし、プロスケーターの織田信成氏がコーチをパワハラ提訴した一件のように、双方の言い分が食い違ったり、加害者側が無自覚な例も散見される。この現状を精神科産業医の松崎一葉氏はこう分析する。 「日本でのパワハラの特徴は、上司側は良かれと思って指導していて、その内容自体は必ずしも間違っていないこと。加害者となる人は、部下を鍛えようとする『情に厚いタイプ』も多いですね」 広告代理店でCM制作ディレクターをしていた大川
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