しかし、日本からの最も目立った輸出品の一つと言える漫画に関しては、米国はモラルの高い基準を失っているようだ。 翻訳漫画の出版を手掛ける米バーティカルの編集ディレクター、イオアニス・メンザス氏は「米国では、知的所有権という概念が一般に広まっていると思うだ ろうが、私の見る限りでは水準は中国と同程度だ」と述べた。 バーティカルは、6月に多国間漫画著作権侵害対策連合(Multi-national Manga Anti-Piracy Coalition)を結成した日米の出版社42社のうちの1社。同連合は米国の違法な漫画サイトに対して「活動を直ちに止めるよう」求めるとともに、 「差し止めによる救済や法的損害賠償を求め」、「違法サイトについては米連邦当局に通知する」と警告している。 米国ではこのところ、出版社や著作権者の許諾を得ずに漫画をスキャンし、吹き出しなどのテキストを英語に翻訳した「スキャンレー