照明が落とされた暗闇の神宮球場で、スポットライトを浴びながらたたずむ四人の「監督」たち。前列でマイクを握っているのは1990(平成2)年から98年まで監督を務めた野村克也氏。その横にはノムさんの後を引き継ぎ99年から05年までチームを率いた若松勉氏が。そして、前列の二人を見守るように、後列には古田敦也氏、小川淳司現監督が控えている。 この光景を見つめながら、僕は改めて「歴史」という言葉を噛み締める。と同時にスワローズのユニフォームを着て、彼らが采配を振るっていた姿がありありとよみがえってくる。強いときもあれば弱いときもあったし、健やかなるときも病めるときもあった。さまざまな感情を抱きながら、彼らが懸命に戦い続けていた姿を、僕らもまた神宮球場のスタンドから見守り続けてきた。やはり、「歴史」という言葉以外にしっくりくる表現は見つからない。 スワローズファンであることを誇りに思えた夜 7月11日