柄ではないのかもしれない。ただ、気持ちがよかった。 12月4日、東京は国立競技場。明大ラグビー部3年の池戸将太郎が、伝統の「早明戦」で鮮やかなトライを決めた。 後半34分、敵陣ゴール前でパスをもらうや前傾姿勢で直進。2人いるタックラーの間を切り裂き、ポールのほぼ真下にグラウンディングしたのだ。 このトライが直後のコンバージョン成功ももたらし、35—21とほぼ勝負を決める。 その後は仲間に故障者が出たため、持ち場である司令塔のSOから今季初のSHへ「異動」。リードした展開での途中出場を果たしたこの日は、歓喜の輪を作ったうえにアクシデントへも対応した。 関東大学対抗戦Aの最終節でもあるこの一戦で、そのまま早大に勝ち切った。3万5438人の観客の前で、安堵の顔つきだった。 これで明大は対抗戦を2位で終えた。決まっていたレギュレーションに倣い、すでに開幕している大学選手権へ12月25日の準々決勝か
