産業再生機構が、通算700億円を超える税前利益を残し、4年間の業務を閉じました。 斉藤惇さんが社長に就任した会見をテレビで見たことを、今でもよく憶えています。ケネディ大統領の有名なスピーチを引用して、「国に何をして貰うかではなく、国に対して何が出来るかを追求していきたい」と云うようなことを仰られました。ちょっと芝居じみた面もありましたが、正直カッコいいとも思いました。 斉藤惇さんと産業再生機構の実績については、色々な評価があると思いますが、私は、立派な仕事をされたと思っています。今朝の日経新聞、「経済教室」に、斉藤さんの寄稿がありました。3000字を越えると思われる分量の文章の中に、斉藤さんの気持ちが、控えめながらに滲み出ている気がしました。 「どうしたら企業の利益追求が公益に貢献できるか」「失われた十年といわれる破廉恥な歴史の中で、多くの金融機関と事業会社がこの社会的使命を忘れ、失敗の原