生後間もない女児の遺体が遺棄されたコインロッカー。新宿区歌舞伎町 (c)朝日新聞社この記事の写真をすべて見る 「住まいの貧困」は見えにくい(AERA 2019年10月28日号より) 若者を中心に生活の基盤となる居場所「家」がない「住まいの貧困(ハウジングプア)」に陥る人が増えている。若い生活困窮者の住宅支援は遅れている現状ではあるが、少しずつ広がりをみせている。だが、居場所がない若者の中には、SOSを出せない人も少なくない。AERA 2019年10月28日号に掲載された記事を紹介する。 【「住まいの貧困」は見えにくい】 * * * 昨年5月、東京都新宿区歌舞伎町のコインロッカーから生後間もない女児の遺体が見つかった。死体遺棄容疑で逮捕されたのは、実の母親(当時25)だった。母親は事件の1年ほど前から現場付近の漫画喫茶で生活していて、その個室で子どもを出産、赤ちゃんが声を上げたので周囲に