ある日突然、親が倒れて寝たきりになったら――。多くのビジネスパーソンにとって、考えたくない状況だろう。だが「そのとき」は確実にやって来る、しかも突然に、だ。いざというとき慌てないために、今からどんなことを心得ておくべきか。自らも介護地獄を経験し、1月24日に新著『親の介護をはじめたらお金の話で泣き見てばかり』(ダイヤモンド社)を上梓する教育・介護アドバイザーの鳥居りんこ氏が、詳しく解説する。 ● 身を削った母の介護で 感じた「恩」と「怨」 2017年春、筆者は「10年超」に及ぶ両親の介護を終えたばかりだ。それはまさに、身を削るような壮絶な経験だった。 介護はその期間が誰にも読めず、何年、あるいは何十年の戦いになるのかは神のみぞ知る、ということになる。しかも悲しいことに、親の体のあらゆるパーツが徐々に修復不能な状態になっていき、もはや改善はしないのだという事実を認めざるを得ない日が来るのであ
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