夏休み後半から休み明けは子どもの自殺が多発するという。厚生労働省の統計(2017年)では全体の自殺者数は減ったが、20代以下だけ微増している。9月は自殺予防週間(10~16日)もある。自殺予防について、2回にわたって考える。 ⇒【画像】小中高生の自殺者数の推移 福岡市の福岡大病院は、救命救急センターに搬送された自殺未遂者に、精神科医や救命救急医らが連携して積極的に関わることで自殺予防につなげている。再び自殺を図りやすいとされる未遂歴のある人を継続的に支援し、社会復帰を後押しするという全国的にも珍しい取り組みだ。 深夜の福大病院救命救急センター。マンション5階の自宅から飛び降りて搬送されてきた20代の女性は、複雑骨折した脚の出血が激しい。エックス線撮影し、すぐに手術へ。担当医は治療の傍ら、家族関係など救急隊からの情報をまとめて精神科に連絡。搬送から12時間以内に精神科医が病床に駆け付け、本人