2020年02月15日19:31 カテゴリあの時 「あの時」特派員時代(ローマ❺)システィーナ礼拝堂の修復 (2月13日)ルネサンスの巨匠ミケランジェロが描いたバチカン・システィーナ礼拝堂のフレスコ画の修復は、近代以降の200年の間に行われた数々の修復の中で最も重要で困難を伴うものであった。数世紀にわたって豊かで繊細なミケランジェロの色彩は、厚く積もった埃や、蝋燭の煤、色彩を一時的に鮮やかに甦えさせるために過去の修復によってほどこされた膠や樹脂によって覆われ、全体的に暗くなっていた。 修復後の最後の晩餐(青木昭「修復士とミケランジェロとシスティーナの闇」より) 日本テレビのかかわり バチカンはイタリア国営放送RAIやアメリカ、ドイツ、日本に修復の話をもちかけ、もっとも有力なパートナーとして日本テレビに白羽の矢を立てた。洗浄のための薬品開発も進み、修復の技術的な面での見通しが立ったのは198