昨年10月16日に中米ハイチで米国人を中心とした宣教師ら17人が誘拐された事件は、発生から2カ月がたった同年12月15日、残されていた人質12人が自由の身となり解決した。この12人は、誘拐犯との交渉の末に解放されたわけではなく、祈りのうちに大胆な脱出計画を決行し、逃亡に成功したという。宣教師らの所属団体である米キリスト教慈善団体「クリスチャン・エイド・ミニストリーズ」(CAM)が、その内幕を明らかにした。 「監禁されている間に、神は幾人もの人質たちに脱出を試みたいという願いを与えました。しかし、いつ、どのようにして実行するかについてはなかなか意見がまとまりませんでした。そのような試みは危険だからです。彼らは神の指示を求めて幾度も祈りました」。CAMの広報担当者であるウェストン・ショーウォルター氏は、昨年12月20日に開いた記者会見でそう語った。 12人の構成は、1組の夫婦、生後10カ月の女