北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の孤立がさらに深まった。マレーシア警察は24日午前、正恩氏の異母兄、金正男(キム・ジョンナム)氏の体内から猛毒のVXが検出されたと発表したのだ。国家犯罪の疑いが濃厚となり、激怒したマレーシアは北朝鮮大使追放も視野に入れた。今後、正恩氏に「兄殺し」の汚名が突き付けられれば、国際社会の制裁強化とともに、国内での権威失墜も不可避だ。恐怖政治が敷かれた北朝鮮だが、過去何度かトップの暗殺未遂事件も伝えられている。不満を抱えた軍などの一部がテロを実行する可能性もありそうだ。 「北朝鮮はならず者国家だ! ここは北朝鮮ではなく、マレーシアだ。私たちの法律がある」 マレーシアのナズリ観光・文化相は23日、北朝鮮側がマレーシアの捜査を批判していることについて、こう不満をブチまけた。マレーシア紙スター(電子版)が伝えた。