監督就任1年目の試合で112対0で負けた。あの時、生徒に向かって「悔しいと思わないのか!」「同じ高校生に負けて何とも思わないのか!」と、泣きながら殴ったことを今でも覚えています。あれで子供たちが気づいてくれてね。今の伏見工の原点です。 たたいて喜んでもらえることなんて、なかった。いつも心で泣きながら、たたいていました。 何もしないほうが、周りから何も言われないし楽ですよ。でもね、教師が自分を守っていたら、何も変わらない。生徒への熱き思いが壁を破ってくれる。そして、その思いは絶対、子供たちから返ってくる。そういう意味では、自分の保身を考え注意もしない教師が、多くなってきたような気がしますね。 僕は、うちの部に入ってくる生徒と必ず握手をする。高校3年間という短い期間ではなく、「こいつらとこの先、一生付き合うぞ」という決意の握手。「山口の誓い」というやつです。 もちろん体罰は、絶対に許されるもの