セブン&アイ・ホールディングス(HD)傘下のスーパー大手、イトーヨーカ堂はパート従業員を正社員として登用することが9月、明らかとなった。同社には約3万6000人のパートが在籍しており、これまで勤務地域を限定した契約社員に登用する仕組みはあったが、契約社員から正社員に引き上げる制度を導入する。正社員になれば、60歳の定年まで契約更新なしに働ける。本人の希望や勤務実績で対象者を選定し、まずは9月中に35人を正社員とする。年1回のペースで、複数店舗の運営を指導するトレーナーや店長、本部の管理職などに登用していく。 小売り・外食業では深刻な人手不足で、多様な働き方を人事制度として取り入れ、有能な人材を囲い込む動きが広がっている。パートの正社員への登用は大きな流れだ。 2012年9月、ヨーカ堂は正社員を半分に減らし、従業員のパート化比率を77%から90%まで高める方針を打ち出し、小売業界に衝撃を与え