「戦争知るきっかけに」=侵略の歴史も直視を-元ゼロ戦搭乗員家族ら 「何のために行くのか。本音が見えない」。真珠湾攻撃にも参加した元ゼロ戦搭乗員で、5月に99歳で亡くなった原田要さんの三男孝成さん(66)=長野市=は、安倍晋三首相の真珠湾訪問に首をかしげつつ、「戦争を知るきっかけになれば」と願いを込める。 旧日本海軍のパイロットだった要さんは日中戦争からゼロ戦に搭乗し、真珠湾攻撃では艦隊の護衛を担当。終戦までに多くの戦闘機を撃墜する一方、自らも被弾して重傷を負った。 戦後は沈黙を守ったが、経営する幼稚園の園児が1991年の湾岸戦争の映像を見て「花火みたいできれい」と言ったことに衝撃を受け、講演や執筆を開始。全国各地で毎年20回程度、自身の体験を赤裸々に語り、戦争の悲惨さを訴える活動を約20年間続けた。 孝成さんの目には、安倍首相の真珠湾訪問がオバマ米大統領の広島訪問に対する「返礼」や、