2020年8月27日のブックマーク (6件)

  • 「国債は国民の資産だ」と叫ぶ人に教えたいこと

    出口 今は技術的には、医療保険も年金も所得の捕捉も全部、マイナンバーでできるはずだ。 権丈 やろうと思えばできるし、やるべきだ。ただ、そうした話を誰かがフェイスブックに書いたりすると、「政府なんか信用できない」という反論がいっぱいコメントについていたりする。 「政府VS市民」という対立軸の設定は罪深い 出口 政府と市民が対立軸だという考え方自体が根から間違っている。民主主義社会においては、政府はわれわれ市民が作るもので、政府はわれわれのエージェント(代理人)だ。「政府とは何か」という議論をメディアがきちんと行う必要があると思う。 権丈 政府は、便利に生きていくための道具だ。これをうまく利用しなかったら不自由な生活を強いられる。と同時に、スウェーデンなどではどうしてそこまで所得・資産情報をガラス張りにするのかといえば、「富裕層政治家を見張るため」という感覚もある。 出口 そのとおりだ。マ

    「国債は国民の資産だ」と叫ぶ人に教えたいこと
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    unamu_s 2020/08/27
    まあメディアの上の方の人たちも相応に富裕層な気はする。
  • 「国債は国民の資産だ」と叫ぶ人に教えたいこと

    権丈 経済産業省や内閣府などは、「マイナンバーは行政の業務効率や生産性を高めるために推進する」と繰り返して、それにしか興味がないのだろうが、はっきりと「社会権・生存権を守る社会保障のために必要だ」と表に出さないとダメだろう。必要な人に必要な所得をしっかり行き渡るような支援や制度を作るためには、マイナンバーを「社会保障ナンバー」に昇華させていかなければならない。格差を抑止する有効な政策技術になる。 出口 「社会保障のため」というと、またそこで引っかかる人がいるかもしれないので、僕はもっと簡単に「小さな政府」にしようと言ったほうがいいと思う。「大きな政府」にしたらややこしいだけやでと。シンプルにお金を集めてシンプルに配る「小さな政府」が、人間社会来の基であって、社会のオペレーションコストをミニマムにしようと主張したい。 コロナ対策の持続化給付金でも、巨額な手続き業務の委託費が問題になった。

    「国債は国民の資産だ」と叫ぶ人に教えたいこと
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    unamu_s 2020/08/27
    「小さな政府」でも引っかかりそうな気がするけれど。
  • 「国債は国民の資産だ」と叫ぶ人に教えたいこと

    ――財政問題を考える際の基構造は理解できました。そのうえで、コロナ対策における財政出動についてはどのように考えますか。 権丈 今回の新型コロナ対策でも、なるべく公的債務が増えないようにやりたい。そのためには、当に支援が必要な人に対して必要な額の給付を行う一方、コロナ禍による経済的打撃を受けていない人たちにはそれを支えてもらうことが大切だ。そのような所得の再分配の必要性が一段と強まった時代だと言える。 さらにいえば、今回のパンデミック、繰り返される自然災害、金融ショックなどで、これからも何が起こるかわからないという意識が広まってきていると思うが、そうした変化は、不確実性に対する保険としての「社会・政府」への要請を高めてきているはずだ。 マイナンバーが宝の持ち腐れに ――ただ、現状の政策はうまく行っているとは言えません。 権丈 私は「複利計算の怖さ」と同様に「広さの怖さ」もあると言っている

    「国債は国民の資産だ」と叫ぶ人に教えたいこと
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    unamu_s 2020/08/27
    マイナンバーが絶対必要ということか。
  • 「国債は国民の資産だ」と叫ぶ人に教えたいこと

    出口 個人も国も質は一緒だ。いつか返さなければならない借金があれば、それだけでしんどい。僕は、国の多額の借金を否定するいちばんの論拠は、民主主義の正統性にあると思う。民主主義とは何かといえば、それは市民が税金を払い、自分たちの払った税金をどう使うかを決めることだ。 日は財政赤字を続けたことで、一般会計歳出の約4の1が利払い費などの国債費になってしまった。これは、私たちが税金の使い方として決めたのではなく、過去の借金によって強制的に払わされている。財政赤字を放置すれば、将来世代はもっと重い形で同じことを余儀なくされる。 僕は、「悔いなし、貯金なし」の人なので、僕の子どもや孫は絶対に自分たちの税金の使い方を決める権利を僕に与えたくはないだろう。しかし国債発行論者は、子どもや孫たちの世代は素直で、彼らが使い方を決めるべき税金の権利を自分たちに100%委任してくれているという自信がきっとあるの

    「国債は国民の資産だ」と叫ぶ人に教えたいこと
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    unamu_s 2020/08/27
    “日本は財政赤字を続けたことで、一般会計歳出の約4の1が利払い費などの国債費になってしまった”
  • 「国債は国民の資産だ」と叫ぶ人に教えたいこと

    ――話は若干それますが、「インフレリスクを除けば、政府はいくらでも自国通貨建てで国債発行を行うことができ、財政赤字は問題ではない」と主張するMMT(現代貨幣理論)派は、まさに「国債は国民の資産」が理論の中心にありますね。 出口 治明(以下、出口) MMTは不出来なケインジアンの再来だ。MMTのいちばんの疑問は「政府がいくらでもお金を刷れるなら、なぜ税金を全廃すると主張しないか」という点だ。そこがロジカルに考えるといちばんの矛盾だ。当にいくらでもお金を刷れるなら、MMT派は税金全廃を主張してほしい。 インフレになったら社会保障がカットされる危険 権丈 あの話も将来インフレになる可能性は否定していない。そこは彼らも同意している。そしてその際は、政府は増税や給付のカットを行えばよいとする。たしかに、そういったことが将来起こるかもしれない。でもそのときそこで起こることは、富裕層の資産を守るために

    「国債は国民の資産だ」と叫ぶ人に教えたいこと
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    unamu_s 2020/08/27
    “政府がいくらでもお金を刷れるなら、なぜ税金を全廃すると主張しないか”→そう。それは本当にそう思う。
  • 「国債は国民の資産だ」と叫ぶ人に教えたいこと

    年金破綻論を否定したロジックと財政問題 ――対談の後半は、所得の再分配政策や財政に話題を転じたいと思います。いま、9月末に期限を迎える雇用調整助成金の特例措置の延長が議論されていますね。 権丈善一(以下、権丈) コロナ禍で縮小した経済が相似形で元に戻ると想定するのと、そうでないのとでは政策のあり方が変わってくる。新型コロナの影響に加えて、この間のリモート化などライフスタイルの便利さを知った社会では、相似形では戻らないだろう。便利さというのは強い。多くの人たちの需要構造が変わる。そこがリーマンショックのときとは違う。雇用調整助成金に偏重するのではなく、労働力をはじめ、新たな需要構造に見合った供給へと生産要素のシフトがスムーズに行われる政策を期待したい。 ――コロナ対策の巨額支出によって、世界や日の財政に非常に大きなストレスがかかっています。こちらはどう考えますか。 権丈 財政を考えるとき、

    「国債は国民の資産だ」と叫ぶ人に教えたいこと
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    unamu_s 2020/08/27
    “リッチは国債を持っているが、プアは持っていない。にもかかわらず、「国債は国民の資産だ」と言って、みんなが国債は自分の資産だと考えているとすれば、経済学のワナにはまっている”→なるほど