カワウソはかわいいし、どうやら賢そうだということはこれまでの研究からわかっていた。人間用の知育玩具で遊んだり、物理法則を理解したような石を使った遊びをしてみたりとか、ただものじゃない行動は確認されている。 最新の研究では、カワウソは、仲間のやることを互いに見て学習することがわかった。イギリスの研究者たちは、彼らを動物界でもっとも利口な生き物のひとつだとみなしている。
今回、RPGの文法がいかにコンピュータゲームにおいて革新的だったかというテーマで、『銀の弾丸だった、RPGメカニクス』という文章を書こうとしていた。だけど、そもそも、その前提になっている「コンピュータゲームの特徴」について、しっかり書いた方がいいんじゃないかと思ったので、 まず「ゲームがコンピュータで変わったところ」というテーマで、コンピュータゲームが伝統的なゲーム(ボード・スポーツなど)や、本や、音楽CDだの映画だのTVといった従来のメディアと何が違うのか、そして何が特徴的なのか、そしてそれによって何が起こるのかについて説明してみたい。 コンピュータゲームを定義してみよう 「ゲームがコンピュータで変わったところ」を書くために、まず「コンピュータゲームの定義」から始めよう。 <コンピュータゲームの定義(仮)その1> コンピュータゲーム、すなわちコンピュータの上で動くゲーム これが一番広く
ゲームの話を言語化することに使命感を燃やす、岩崎氏の開発者ならではの視点とは? 長らく続いた「RPGメカニクス」の話も、ついに今回で完結します。初めての方は、ぜひ前2回の連載も併せて読んでみてください。 当時のゲームの常識、「解けなくなったらオワリ」を解決する究極兵器として現れたRPGメカニクス。はたしてこのRPGメカニクスは、ゲームデザインにどんな影響を与えたのでしょうか?(編集部) 『ゼルダの伝説』はなぜRPGではないのか 前回、RPGメカニクスを以下のように定義した。 【RPGメカニクスの定義】 1. プレイヤーの持つ回復可能なリソースと交換で、なんらかの成長のリソースを手に入れる。プレイヤーの持つ回復可能なリソースとは、具体的にはMPやHPということになるが、ここではHPやMPと表現せずに探索リソースと呼ぶ。そして成長するのに必要なリソース(たいていの場合には経験値)は成長リソース
映画評 『この世界の片隅に』。秩序ある世界が一変する様子を描く秀逸な作品 ケネス・トゥーラン 『この世界の片隅に』は、その言葉の響きどおり心地よい作品だ。その心地よさが終わるまでは。 アヌシー国際アニメーション映画祭の受賞作であるこの日本の長編映画は、地味な傑作であり、片渕須直による脚本・監督の、驚くほど胸を打つ日常の叙事詩である。片渕は宮崎駿の弟子で、この巨匠の『魔女の宅急便』で演出補を務めた。 片渕は、労を惜しまずに日常生活の美しさと静かな詩情を恭しく賞賛し、そのすべては気付かぬうちに第二次世界大戦中の平均的日本人の忍耐と犠牲に捧げる作品へと変わってゆく。 実際、労を惜しまなかったことは、作品の半分どころの話にとどまらない。というのも、片渕はこの物語の細部の調査に6年を費やし、細部を正しく作画する裏付けのために、1945年の原爆で中心部が破壊された広島と、その隣の呉の写真を4000枚以
アメリカのIT業界の場合、プログラマーはプロアスリート並みに丁重な扱いを受け、新しいものを生み出す環境が備わっているそうです。それに比べると、労働時間や環境も含め、あまりにもぞんざいな扱いを受けている日本のプログラマーたち。メルマガ『週刊 Life is beautiful』の著者で世界的プログラマーの中島聡さんは、「日本のITが弱い理由」について、このプログラマーの扱いの違いこそ日米の差に表れていると厳しい口調で指摘しています。 日本のITは何故弱いのか 知り合いから紹介されて、「あるソフトウェア工学者の失敗、日本のITは何故弱いか」という論文を読みました。京都大学の林普博士が書いた文章です。 数学からITの世界に入り、関数型プログラムの自動生成の方法などを研究していた方ですが、最後には「日本のITが世界で通じない理由は、技術的・産業的なものではなく、社会的・文化的なものである」と結論づ
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