行為障害では、人や動物への攻撃性(いじめ、脅迫、残酷な行為)、物の破壊や放火、嘘(うそ)や窃盗、夜遊びや家出、怠学などの反社会的な行動が見られる。一般的ないたずらや反抗をはるかに超えた、悪質なものが多い。10歳になる前に発症する小児期発症型、それ以降に発症する青年期発症型がある。 A子さんは東京近郊に住む小学6年生の女の子です。5年前に父親を病気で亡くし、母と弟、そして母方の祖父母と5人で暮らしています。 小学校最後の夏休み頃から、「お母さんが自分の要求に従わない」と頻繁にキレるようになり、暴れたり、物を壊したりするようになりました。 自分の娘の突然の変貌(へんぼう)に参りきった母親は、体調を崩して仕事を休みがちとなり、精神科に通院するようになりました。同居する祖父母が、「発達障害についてテレビで見た。A子がそうではないか」と、2人そろってクリニックにやってきました。 最近は、発達障害の特