島根県立大短大部総合文化学科の学生が童話を劇にし披露する「児童文学劇場」が６日、松江市浜乃木７丁目の同大松江キャンパスであった。子どもに分かりやすいように影絵や人形劇、人物劇に仕立てた舞台に、会場からは、惜しみない拍手が送られた。 　同劇場は、昨年度からスタートし、２回目。県立３大学の統合を受け、２０００年度から行われてきた「宮沢賢治劇場」を受け継ぐ形で実施。今年は、同学科２年の学生約３０人が４月から準備を始め、作品を読み込んだ上で脚本と道具作り、芝居のけいこに取り組んだ。 　同日は、影絵の「オオカミと７匹の子ヤギ」、人形劇の「おまえ　うまそうだな」、人物劇の「じごくのそうべえ」を上演。会場には親子連れや過去に出演した卒業生など約２００人が詰め掛け、親子のきずなや協力の大切さを表現した舞台に見入った。 　リーダーを務めた同学科２年、山本麻理菜さん（２０）は「子どもたちが笑ってくれてうれしか

日本看護協会会長　久常節子 「看護師」と聞くとどんなイメージを思い浮かべますか？　白衣を着て、笑顔で、外来や病棟で医師の補助をしている人、というイメージをお持ちの方もまだまだ多いのではないでしょうか。 現在、医療が高度化・複雑化し、看護師の役割も大きくなりました。欧米では看護の質が上がったり数が増えたりすると患者の死亡率が低下する、という研究も明らかとなっています。看護師の的確な判断と臨機応変な対応が、患者さんの命や生活の質につながっているのです。このため、十分な知識と技術を教育し、応用力のある看護師をどう育成するかは重大な課題であり、世界では看護教育の大学化がなされています。 大学は教員の体制や教育資源などの基盤が整っており、教育期間も長いため、教育の充実を図ることが可能なのです。日本でも看護の大学設置が進み、全国で２００校に迫る勢いです。国民・県民の命を守る、という看護の性質から

鳥取県が電気自動車業界への参入を計画している「エリーカ」。小型化した車両を研究する（鳥取県経済通商総室提供） 鳥取県が、電気自動車（ＥＶ）産業への参入を計画している。清水浩慶応大学教授らが開発した大型電気自動車「Ｅｌｉｉｃａ（エリーカ）」の商品化へ向けた共同研究に、県内企業と任意団体を結成して参加する試み。県は、成功すればＥＶベンチャー企業の誘致などで新産業分野が育成できると期待する。 　「エリーカ」は、清水教授らが２００４年に試作した４人乗り８輪駆動車で、５５キロワットの電池を搭載し、４・１秒で時速１００キロまで加速可能。最高速度３７０キロを記録したが、長さ５・１メートル、幅１・９メートルと大型で、１台の制作費に２億円以上掛かるのがネック。 　同教授らは今年８月、「ＳＩＭ−Ｄｒｉｖｅｒ」を設立。小型化した車両開発へ向け、共同開発事業に取り組むことにし、２０社（団体）が各２千万円を拠出、０

松江、大田両市にあるフリースクールステラが、四月からインターネット通信制のサイバー大学（福岡市）と提携を始める。学習意欲があり、大学卒業資格を取得したいが、通学する自信がないという不登校児たちの可能性の広げるのが狙い。フリースクールが同大のサポート校になるのは全国で初めて。 　ステラは二〇〇七年一月に設立。不登校児の割合が全国平均より高い島根県で、学校という枠にとらわれない新しい生き方を提案しようと、個々に合わせた学習指導や心のケアを行い、不登校や引きこもりの若者たちを支援している。 　四月から提携するサイバー大学は、ＩＴ総合学部と世界遺産学部の二学部がある。完全インターネット制で通学の必要が無く、いつでもどこでも自分のペースで授業が受けられるため、コミュニケーションが苦手な人や身体障害者たちの新しい選択肢として注目を集めている。 　ステラの阪本一美代表（４６）は「目標を見つけると子どもは

二十五日から二次試験が始まる島根大学（松江市西川津町）の志願者数が、前年度から大幅に増加した。厳しい家計を理由に、自宅から通える地元や近隣の国公立大を志望する傾向が強まっているのが一因とみられる。急速な景気の悪化が、受験生の志望校選びに影響を及ぼしているようだ。 　島根大の前後期を合わせた志願者数は、前年度比六百七十人増の五千八十二人。増加数は中四国地方の国立大で最大になった。 　近年にない低倍率となった前年度の反動もあるが、同大入試センターの田中均副センター長は「もともと強かった国立大指向や現役合格志向に、経済事情も重なった」との見方を示す。 　松江北高校の佐藤誠進路指導部長も「地元志向がより強まり、一人当たりの受験校も減っている」と指摘。私大受験も移動費の負担を避けるため、センター試験のみで受験できる大学を選ぶ生徒が増えたという。 　また、景気が急速に悪化した昨秋以降の面談で、厳しい家