労災などの業務管理を行う厚生労働省の情報システムのサーバーが、ウイルス対策ソフトを装ったコンピューターウイルスに感染し、同システムにつながる全国約1万台のパソコンが点検のため、今月25日からインターネットに接続できなくなっていることが、わかった。 情報流出は確認されていない。ウイルスは無差別に感染するタイプとみられ、同省が復旧を急いでいる。 同省によると、感染したのは、労災の申請や認定、支給などの処理を行う情報システム。今月25日、福岡労働局の職員が、業務中に企業のホームページを閲覧中、パソコンが勝手にウイルス検索を始めるなどしたため、不審に思った職員が申し出て感染が判明した。 ウイルス対策会社によると、このウイルスはネット上で仕込まれたページを開いただけで感染するタイプで、ウイルス対策ソフトを装ってクレジットカード情報などを要求。2年ほど前から国内でも感染が増加しているという。