オランダは、働き方の自由度で傑出した国でもあります。ワークシェアリングの仕組み、自宅勤務の推奨等で、あらゆる働きかたが尊重されている。 端緒は1990年代後半です。それまではオランダの家庭は、アメリカと同様に子ども中心、女性は家にいて子どもの世話をするという役割分担が一般的でした。その後アメリカは、景気が後退し、夫が働くだけでは親世代と同じだけの所得を維持できなくなりました。実質賃金がどんどん低下し、郊外に家を買い子どもにはいい教育を与える、という暮らしが難しくなったわけです。 そこで彼らが開発したのが共稼ぎ・共働きという新しい所得形態です。これなら親の世代の2倍の所得が得られる。実際は女性差別があり、1.5から1.7倍程度ですが。これによりアメリカは、実質所得の低下から実質家族所得の上昇に転換し、経済を維持してきた。 しかし問題も起きました。日本もそうですが、男女平等、雇用平等を推し進め
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