その塗膜は漆とそっくりである 本誌本欄の読者なら、「カシュー塗料」とその「塗膜の表情」はすでに何度も見たことがあるはずである。この塗料による塗装法は、現在では相当にポピュラーになっている。我が国の産業界にとって、なくてはならない「表面仕上材」の一つだと言っても過言ではない。 このカシュー塗料は昭和23年、現在のカシュー㈱の創業者の清水谷一郎氏によって発明され、昭和25年世界で初めてわが国で市販された。 けれどもそれがポピュラーだからといって、正しく評価され理解されているとは限らない。「カシュー塗装」はその典型例で、ポピュラーな割には本質が知られていない。だから「カシュー塗装」と言うと、大半の設計者やデザイナーは「ああ、あの『漆によく似てる』塗装だね」という表現をする。(写真/「カシュー色見本帳」カシュー株式会社) ものを創るプロでさえこの伝だから、素人の消費者の中にはカシュー塗りと漆塗りの
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