張成沢(チャン・ソンテク)の失脚・処刑を前後して中国内の北朝鮮人脈が姿を隠している。以前まで筆者と簡単につながっていた人たちとまったく連絡がつかない。 脱北して10年ほどになる筆者は8日に中国行きの飛行機に乗り込んだ。韓国メディアで3日に張成沢失脚説が報道された後だった。張成沢の人脈とは5日から事実上電話通話が不可能となった。そこで急きょ中国に向かった。3日に私が知るある北朝鮮消息筋は、「張成沢は労働党舎にそのままいる」と話した。ところがすぐに状況は急変した。北朝鮮消息筋とはどうにか電話ができたが、中国の張成沢人脈は異なる状況だった。9日には「張成沢5日処刑説」が出され、私の心はさらに落ちつかなくなった。 北京だけでなく瀋陽や広州の張成沢人脈もほとんど消えた。一部は潜伏、一部は召還のためのようだ。まず携帯電話が切られている。北京ではさまざまな縁で知り合った北朝鮮の貿易関係者が働く建物を