出版物のデジタル化を支援する「株式会社出版デジタル機構」が、4月2日スタートした。有志で検討を開始してから約1年、出版社20社が発起人となって呼びかけてから半年、「よくぞ設立までこぎ着けたね」とか、「まさかできるとは思わなかったよ」と多くの出版人に声をかけられての船出となった。理想どおりの活動ができるかどうかは、これからにかかっているが、それでも関係者の熱意によって、ここまで来た。 僕はこれまで、設立準備会の代表幹事として準備室メンバーと一緒に検討してきたが、図らずも代表取締役として、スタート時の責任を負うことになった。ゆくゆくは企業経営のベテランに舵取りを任せることになるが、まだ人数もそろっておらず、準備室と状況が変わらない。むしろ外部に向かって設立の案内をする係として、僕が適当だろう、というみなさんの判断である。 設立の目的は、国内における電子出版ビジネスの公共的なインフラを整備す