【ワシントン=古森義久】中国人民解放軍の米国本土に届く戦略ミサイルの発射基地が、軍部内で比重を増しているという。米国防総省の元中国部長らが23日までに明らかにした。 ワシントンの安全保障専門の研究機関「プロジェクト2049研究所」の専務理事で、中国軍の核戦略やミサイル戦力を専門とする元国防総省中国部長のマーク・ストークス氏らは「中国の第二砲兵(戦略ミサイル部隊)の指導者ら」と題する研究報告を発表した。 報告は中国領内の長・中距離核ミサイルの発射基地のうち米国本土を射程におさめた大陸間弾道ミサイル(ICBM)の東風5(DF5)の主要基地「第55基地」(湖南省懐化)での人事に着目している。この基地の司令官に最近、若手とみなされる劉啓徳少将が起用され、前任の陸福恩少将が第二砲兵全体の参謀長になった。 特に報告は、第二砲兵参謀長だった魏鳳和中将が同時期に人民解放軍全体の最年少の副総参謀長に抜擢(ば