「政権の失政」共和党が攻勢 【ワシントン=加納宏幸】米退役軍人のための病院で、複数の患者が長期間診察を待たされている間に死亡した疑惑が発覚し、11月の中間選挙をにらんだ政争を巻き起こしている。オバマ米大統領は25日、予告なしに訪問したアフガニスタンのバグラム空軍基地での演説で、米兵らに帰還後の万全な支援を約束した。だが、野党の共和党は政権の「失政」だとして攻勢を強め、シンセキ退役軍人長官の辞任を求めている。 「負傷した軍人や退役軍人を大事にすることによって、米国は強くあり続ける。その癒やしを手伝うのは神聖な義務だ」 オバマ氏は演説でこう強調した。演説後は1時間半、米兵と握手をしたり、写真を撮ったりして過ごした。同行したローズ大統領副補佐官は電撃訪問について「退役軍人の問題を考慮したわけではない」と記者団に語ったが、オバマ氏の念頭にあるのは明らかだ。 今年4月、アリゾナ州フェニックスの病院で