百貨店大手のJフロントリテイリングは24日、傘下の博多大丸が運営する長崎店(長崎市)を、7月末で閉じると発表した。地域経済の低迷に伴い売上高が減少していたためで、跡地の利用法は未定。75人いる従業員のうち正社員38人は原則として配置転換するが、非正社員は雇用契約を打ち切る方針だ。 博多大丸長崎店は1854年創業の貿易商徳島屋が前身で、1934年から百貨店として営業を続けてきた。長崎市中心部の商店街にあり、売り場面積は8428平方メートル。ピークの98年2月期には約85億円の売上高があったが、10年2月期には約49億円に落ち込んでいた。 Jフロントは現在、直営店が18、博多大丸長崎店を含めグループ店が5ある。収益力向上のため店舗の効率化を進めており、10年1月には松坂屋岡崎店(愛知県岡崎市)、同年8月には松坂屋名古屋駅店(名古屋市)を閉めている。