膨大なデータ処理が伴う郷土史の編さんをスムーズに進めようと、さくら市教委が古文書をデジタルカメラなどを使って保存し、「氏家町史・史料編」三冊を刊行した。古文書はマイクロフィルムで保存するのが一般的とされ、デジタルデータを利用して発行した郷土史は全国的にも例がないという。 (上田千秋) 同市は二〇〇五年三月に氏家町と喜連川町が合併して発足。氏家町史編さんは〇四年から始まり、〇九年三月までに発刊するよう求められた。「時間も予算も少なく、従来のやり方ではとても無理だと思った」と当時の担当者だった橘川恵介・氏家公民館長(51)は振り返る。