コロナ禍でPCやスマートフォン需要、データセンター投資が拡大。半導体需要は世界的に急膨張したが、足元は半導体メモリーを中心に不況に沈む(提供:TSMC) 「半導体市場は月を追うごとにマイナス幅が拡大している。半導体メーカーの中には『リーマンショック以来の落ち込みになる』という声もある」 【写真】山梨工場を10年ぶりに再稼働させるなど、国内半導体メーカーのルネサスも増産を計画中 半導体材料のシリコンウエハーで世界トップの信越化学工業の轟正彦専務は5月、2023年3月期の決算会見で半導体市況について語った。同社が手がけるウエハーの出荷は、2023年1~3月期に前四半期比で1割の落ち込みとなった。 コロナ禍からの2年間、空前の活況に沸いた半導体関連業界。テレワークなどでPC・スマートフォン需要やデータセンター投資が拡大し、こうした製品に欠かせない半導体の需要は世界的に急膨張した。世界半導体市場統